![]() 死霊(1) (講談社文芸文庫) |
嘗て少年であった今から三十数年前に、ある活動家から「君はハニャは読まないのかね。」と言われ、
「羽生なんて興味ありません。」と即答しました。 その後、宛先が私書箱の同じ活動家から手紙で「埴谷雄高を読みなさい。」と言われました。 早速、書店に行き、店員に「ウエタニオタカ」の本はどこにありますか。と聞くと店員は暫く考えて「こちらです。」と 埴谷雄高の本が並ぶ書架の前に案内してくれました。 未来社からシリーズ化されていた数冊と講談社から出ていた本書を求めたのが、出会いでした。 今は第一章から第九章まで一気に読めるので、この世界に浸るには良い環境です。 少しもレビューの体を成していないではないかと言われそうなので一言。 「カラマーゾフの兄弟」をお読みになられた方にはお勧めです。 或は本書を全巻お読みになられた後に「カラマーゾフの兄弟」も良いでしょう。 |
![]() 死霊(3) (講談社文芸文庫) |
中学校の卒業間近、人の来ない屋上に通じる階段の踊り場で、宇宙やこの光の反射で見える現実が全てであろうかと友人と語り続けた事がふと懐かしく思い出させられる7章です。
また最も吹き出すシーンが多いです。 昨年、雪深い霧積温泉で何故か養殖されていたテラピア(中東のガリラヤ湖の原産)が、本作中で焼き魚にされて喰われたことを訴えるのには因果さえ、感じてしまいました。 しかし途中で終わってしまっては困ります。 だいたい最後の晩餐にひとり欠けている。 多分私は作者の真意などお構いなしに楽しんでしまったのでしょう。 あらためて、一気に読める環境が好かったです。 |
埴谷雄高独白 死霊の世界(18)
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