いや〜、現代では絶対に作れない映画ですね。
だって、女っ気が全然ないんですから。今時の映画は
ハリウッド映画でなくても、女優さんとのロマンスをストーリーの中に混ぜないと客が呼べません。でも、この映画は男しか出てきません。本当に男だけ。
しかもビジュアル的には控えめに見ても美男子と言える俳優さんは一人もいません。E・ボーグ
ナインなんかもそうだし、J・スチュアートは若い頃は二枚目俳優として名を馳せていましたが、この作品では老パイロットとして出演してます。
そのせいか、この映画は砂漠からの脱出方法以外はまるで嘘臭さがありません。
今、似たようなキャスティングで映画を作ったら全然客を呼べないだろうな〜。リメイク版も出たけど、M・オットーを
紅一点として出演させていたし、やっぱりああ言うキャスティングは現在では相当に無理があるんだろうな〜
登場人物は皆、癖や個性が強く、とてもじゃないですが砂漠を脱出する為に一致団結するような人達には思えません。でも、そこがこの映画の醍醐味なんですね。現代の映画は受けを狙ってか、どうしてもみんないい奴に描こうとしてしまいますが、この映画はそう言うのが一切ありません。
この映画の中にも勇敢な奴や芯のある奴や善良な奴も中にはいるけど、平凡な奴や臆病な奴や卑怯な奴もいて、そいう所が見ていて飽きない。
昔の映画だけに今見てしまうと古さが隠せないし、な〜んだって思う人はいるとは思いますが、こう言う男同士のぶつかり合いと言うか葛藤を描いている映画って見なくなりました。
昔はそう言う映画は結構あったと思うのですが、今では殆ど絶滅してしまいました。
出てくる登場人物がみんないい奴で英雄的な奴ばかりだったら、こんなに良い評価はしません。ただでさえ砂漠からの脱出方法がアレなのに嘘臭くなりすぎます。
個人的には★4っつくらいかなとも思うのですが、レビューが少ないので★1っつ奮発します。