![]() 邂逅の森 (文春文庫) |
ミステリーではないにも関わらず、構成がとてもおもしろい。
伏線がうまく機能し、いつの間にか、主人公の人生を最後まで見たいと思わせる展開で楽しめた。 |
![]() マタギ 矛盾なき労働と食文化 |
やや個人的な思い入れが強かったり、言葉足らずだったりする個所はあるが、「フツーの都市生活者が見たマタギの世界」のルポとして価値のある本である。
著者は、実際にマタギ達と親交を深め、狩りに同行し、解体して食するまでを、本書できちんと伝えている。長年の取材を通して得た知見と豊富な画像は現代に生きるマタギの実像をよく伝えている。 もうじき絶えてしまうであろうマタギの狩りは、共同体の絆を確かめるためにする矛盾なき労働だと著者は言うが、それだけであろうか。マタギによる狩猟圧が森林の生態系に果たしている役割についても考察が必要だろう。今の時代に生きるマタギ文化の存在意義を明確にし、社会的なコンセンサスを形成することが文化の継承には不可欠だと思う。 著者が師と慕ったマタギの一人が急逝されたという話には胸が痛んだ。マタギのように、誰にも真似できない、経験に裏打ちされた高度な技術を持った人を広く顕彰し、文化として途絶せぬよう担い手を支援する何らかの社会的な制度も必要であろう。 今の日本には、マタギの代表されるような、森林に関わる絶滅危惧文化が多くある。森林文化に興味のある人は、この本を興味深く読むだろう。クマを守ることで森林を保全しようとする尖鋭的な環境保護団体があるが、その人たちはこの本をどう評価するか聞いてみたい。 |
2008年夏 高校野球北神奈川大会決勝 慶應義塾vs東海大相模 1of6
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