観るたびにラストシーンには泣かされる。
老教師が
黒板に蝶を描いて説明をするあたりで既に涙、涙。
痛烈なラストを知るだけに泣けてくる。
感動は人それぞれで、某映画サイトでは、秀逸と感じるラストの評価はわかれていた。
群集を前に連行される恩師に面と向い、少年が「アテオ(神を信じない人)!」、「アカ!」と叫び、
凍りつく恩師の目と合うシーン。拿捕された恩師を乗せて走り去るトラックを追いながら、
「ティロノリンコ!」、ついに「蝶の舌!」と叫び、さらに投石する痛烈なシーン。
投石は余計という声や、少年が泣きながら「蝶の舌」と言えば、もっと感動するのにと
残念がる向きもいたが、そうではないと思う。
少年が全く涙せず、表情すら変えず、つぶてを投げつけるように叫ぶからいいのだ。
安易なセンチメンタリズムを寄せつけない厳しさ。
ラストの少年の、無表情に近い硬い表情が杭を穿つように観る者の胸を打つ。
病弱であるため少し遅れて学校に行くことになった少年と心優しい先生との心温まる交流と戦争の暗い影を描いた作品。
子どもの頃、こういった先生に出会えた人はとっても幸せだと思います。こんな先生もいたなぁと昔をなつかしく思い出させる、お話です。
派手な演出や凝りに凝ったカメラワークなどがいっぱい使われている最近の映画にちょっとうんざりしている人にお勧めの映画です。
最初のほうの
スペインの美しい映像で魅せる幸せな日々と、だんだん忍び寄ってくる戦争の影響の差があまりにも大きいので本当につらくなってきます。
ただの感動作品で終わらない、少し考えさせられる作品です。
何てことないシーンの連続なのに、ずぅっと惹きつけられつづける――
そんな力をもった画と音、独特なリズムの編集
とくに画について言うなら、とくに影・闇・黒だなぁ…
スペイン映画の十八番、やっぱりスゴイ
ケルトの末裔が棲むガリシア地方の1936年…
それだけでも、異国情緒を存分にかきたて、文字どおり夢見心地にさせてくれる☆
そして…あのED! この時空が置かれた歴史が顕わになる…
心に突き刺さるに決まってますよね
名作感ただよう名作♪
【覚書】
・ 本作は、宗教と深く結びついた「メロドラマ」っていう括りができる!貴重!