自分は演劇をやっている人として、これを最初見ていましたが、見事に一鑑賞者まで引きずり下ろされました。
どうも最近演劇を見るとき、役者の動きとか演出とかを見がちでしたが、そのような観念を取り払ってくれる劇でした。
歴史上で誰もが知っている、ベートーヴェンや
モーツァルトなどの一世を風靡した音楽家の物語。堅苦しくもなく、見るだけでこういう人たちだったのかなと想像できるような楽しい物語でした。
テンポも凄くよくて、笑いもあり、そして重たい話も少しずつ混ざっていきと、作り方は王道だったようにも思えます。
演劇やNACSを初めて見る方には特別おすすめの134分の本編。時間は長いのに、途中途中どういう物語だったかを忘れないような構成に自然となっており、しかし先はもちろん読めない展開には、もはや感服の二文字しか浮かびませんでした。
また演技にもまったく不自然さがなく、まるで自分がそこにいるかのような感覚に襲われることもしばしばありました。
そして一番凄いと思ったのは、なんと言ってもクラシック音楽。
「あ、どこかで聞いたな」と思えるような音楽が所々ででてきて、親近感がわく。この曲はこの人の作曲だったんだとつい納得してしまう。そして場面にマッチした音楽についホロッときてしまう。
あげてしまうとキリがありませんが、BGMはもはや最高です。名曲のアレンジもこれまた上手い。これ以上は本編で触れていただくのがいいと思います。
買って損をしないと言い切れるDVDは凄く久しぶりです。
特典ディスクの方の内容も、TEAM-NACSの仲の良さや、この劇ってこんな風にやってたんだと素直に思えてしまうような内容で、とてもおもしろかったです。
タイトルで難しそうだなとか思ってしまって、買おうかどうか迷っている人。
迷う必要もないです、買ってください、誰でも見て楽しめる劇です。
本当にTEAM-NACSの劇は凄いなと思うDVDでした。