前からさがしていたのでとても嬉しかったです。しかし、下部にひび割れがあり残念!!梱包も古くて虫が入っていました。でもディスプレイでは活躍してくれそうです。
本書は大学生が就職する際に向けた内容ですが 私のような転職組にも役立つ内容でした。
どういう採用広告をしている企業がブラックなのかが分かり、 (頻繁に広告したり、妙に派手な広告したり) 色々とからくりが分かってためになりました。
最後の章の就活を終えた方のメッセージにある 「いろいろな企業と会う機会は、この機会しか無いので 就活を楽しんでください」 というのは、ハッとさせられるメッセージで良かったです。
私は大学生と高校生の息子を持つ父親です。息子もそういう時期だからということでこの新書を読みましたが、衝撃を受けました。日本の労働市場がここまで荒廃しているとは。。。
筆者は1500件!もの労働相談を受けてこられた若者、NPO法人POSSEの今野晴貴氏。 同じ世代の若者たちからの相談に乗る彼は、ブラック企業を「社会問題」として問題提起します。
確かに、庄屋やワタミ、ウェザーニューズ、本書に出てくるX社やY社のような完全に一線を超えている超「ブラック」な企業で我が子を働かせると思うと本当に辛くなります。なんとしても彼らには、就活の時点でそうした企業を避けて欲しい。これは親としての率直な気持ちです。
しかし!著者が強調するように、ブラック企業を就活の時点で「見分ける」ことには限界があるのです。こう言うと敗北主義者のように聞こえるかもしれません。でも、それが現実なのです。
そして、さらに重要な視点として、ブラック企業問題が「社会問題」だということは、「見分けた」ところで社会的には何も解決しないということです。黒人差別や原発、戦争といった他のさまざまな社会問題と同じです。目を背けたところで何も解決しないでしょう? そしてレビューを見ていても「X社でも楽しく働いている人もいる」とおっしゃる方もいるようですが、では「差別されない人もいる」、「福島でも原発で潤った人もいる」、「戦争で生き残った人」もいると言って、こうした社会問題を正当化するんですか?それはあんまりでしょう。 (他のレビューについてついでに言うと、社名を好評すべきと言っている方が多く見受けられますが、その指摘は様々なレベルでズレているとしか思えません。残念!)
とにかく、私は息子らにこの新書を読ませています。それは、彼らが会社に入った時に自分の身を守る術が満載だということももちろんありますが、社会問題の当事者としての自分たちを意識して欲しいからです。日本型雇用を謳歌してきた団塊おやじが彼らにこの本を読ませるということは、暴力的とさえ感じられますが、これからの世代を社会に送り出す親たちの最低限の使命ではないでしょうか?
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