私は『
キャスト リング』(以下『1』と略記)に取り組む前に本作を攻略した。
本作を攻略後に取り組んだ『1』の印象は、本作と比べて完成度や難易度に大きな差は感じられなかった。
両者ともにリング系ということで、構造や解法に共通点がある以上、これはある意味で当然のことだろう。
本作の難易度が『3』程度であることを前提とするなら、傑作とまでは言えないにしても、
本作はそこそこの難易度・完成度の作品だという感触を受けた。
一作目the ringと 2005年初夏公開予定のthe ring2のスコアが収録されたサントラ。作曲はサントラファンなら誰もが知るハンス・ジマー。てっきりリモートコントロール社(ジマー率いる映像音楽の作曲集団)の誰かにまかせるのかと思いきや、ジマー本人がスコアを手掛けたのは、ちょっと意外である。
さてスコアの感想だが、ホラー映画の音楽にしてはメロディアスなフレーズが多くて、取っ付きやすい印象を受けた。とはいえ、そこはやはり暗くて重いホラーサウンドなので、聴いていて少々しんどいのは確かだ。当然ながら作品の性質上、熱く燃えるジマー節もない。
だが、他のホラー作品のスコアに比べると、メインテーマの主張がはっきりしているので格段に聴きやすい。また、ホラーにありがちな、びっくりさせるようなショック音も無く、安心して?聴けるのもうれしい。多くのホラー映画のスコアは、低音がドロドロ鳴っているだけだったり、急に派手な音を出してびっくりさせるようなものが多いが、本作品はその手の手法から脱却している。
9曲目以降は、プログレッシブなサウンドで、本編スコアのアレンジのようだが、こちらもなかなか楽しめる。11曲目「Seven Days」で聞こえてくる「セーブンデーイズ」のかすれた声が妙に怖くてグッド。
ホラー映画のスコアとしては聴きやすいが、あくまでホラー映画のスコアなので、通勤通学に
iPodで聴いたり、リビングのソファーに座って愛聴する類いのものではないだろう。全然リラックスできないし、これを聴きながら出かければ、途中事故にでも遭いそうだ(笑)。そういうわけで、普通の人はあまり欲しがらないだろうし、よほど映画に思い入れのある人にのみお勧めする。全12曲、総収録時間約60分。