this watch is very good. I use in winter but do not have problem in solar charging and water proof
口絵には、渋川春海の手になる地球儀と天球儀がカラーで掲載してあり、ほかに渾天儀(天体観測儀器)、『新編塵劫記』、貞享暦、産額などが掲載してありました。
本文は2色刷りで、1つの項目・テーマに対して4ページの分量で分かりやすく説明してあり、豊富な図版、地図、資料の提示が理解を容易くしてくれました。
例えば序章「暦とは何か」では、暦の起源 季節の移り変わりを読み取った先人の知恵、中国の暦 皇帝のみが持つ特別な権利の説明の後、日本の暦に触れ、25ページには暦の伝来ルートと時期が示されています。
第1章「旧暦と日本人」では、暦の組み立て 天皇頒布の律令時代から江戸幕府による全国統一へ、地方暦 宣明暦をもとにつくられた民間初のカレンダーの後、二十四節季や干支、六曜、九星など、現在の暦にも記されている内容が分かりやすく説明してありました。読み物としても優れているでしょう。
第2章「江戸の改暦と天文方」では、宣明暦 八二三年間使われ続けた暦の大きな欠点、江戸の暦学者 改暦の原動力となった『天経或問』と民間の研究の後に、貞享の改暦に尽力した江戸の碁打ちとして渋川春海に触れています。4ページという
コンパクトな説明ですが、初学者には十分でした、続いて大和暦、改暦の儀、天文方、天文将軍・
吉宗と渋川春海に関係する項目が続き、様々な側面から彼の業績を評価していました。
第3章「和算と暦」では、和算と暦 改暦の原動力となった日本数学の発展、和算 中国数学が昇華され出来上がった日本独自の数学、などページ数は34ページとそう多くはありませんが、関孝和の業績も含めて概略を知ることができます。
筆者は江戸時代の天文学を研究され、国立天文台を定年退官後、帝京平成大学教授の中村 士氏でした。