マッドチェスター・ムーヴメントが吹き荒れる80年代後半のマンチェスターにて結成された彼らは、モッド・バンド「Boys」「Fanatics」そしてレゲエ・バンド「Echo Base」というはっきり言って”売れない”バンドにいたメンバーが集まって結成されました。「Stone Roses」のライヴで意気投合した彼らは、初期は「Stone Roses」の大きな影響を受けたサウンドを演奏し、ライヴで人気を上昇させます。その後インディ・レーベル「Phfft」からデビュー・シングル「Sway」をリリースし、プレスの間で評判を呼び、
メジャー・レーベル「Fontana」を契約を交わし、青臭さと新鮮なサウンドが素晴らしい傑作シングルを次々とリリース。その勢いのままに制作される”はず”だった、デビュー・アルバムがコレです。プロデューサーはとっかえひっかえ、いったん完成させた音源をボツにされるなど、レーベル側の意向が強く表れ、結局はオーヴァー・プロデュースな作品となってしまい、成功は収めたものの、残念ながら先行シングルの勢いは全く感じられない作品となってしまいました。ただ、「Sway」を除く先行シングルが全て収められているのが救いではありますが。これらは廃盤になってしまってますから、その辺を聴きたい人にはオススメです。
マッドチェスター・ムーヴメントが吹き荒れる80年代後半のマンチェスターにて結成された彼らは、モッド・バンド「Boys」「Fanatics」そしてレゲエ・バンド「Echo Base」というはっきり言って”売れない”バンドにいたメンバーが集まって結成されました。「Stone Roses」のライヴで意気投合した彼らは、初期は「Stone Roses」の大きな影響を受けたサウンドを演奏し、ライヴで人気を上昇させます。その後インディ・レーベル「Phfft」からデビュー・シングル「Sway」をリリースし、プレスの間で評判を呼び、
メジャー・レーベル「Fontana」を契約を交わし、青臭さと新鮮なサウンドが素晴らしい傑作シングルを次々とリリース。その勢いのままに制作される”はず”だった、デビュー・アルバムがコレです。プロデューサーはとっかえひっかえ、いったん完成させた音源をボツにされるなど、レーベル側の意向が強く表れ、結局はオーヴァー・プロデュースな作品となってしまい、成功は収めたものの、残念ながら先行シングルの勢いは全く感じられない作品となってしまいました。ただ、「Sway」を除く先行シングルが全て収められているのが救いではありますが。これらは廃盤になってしまってますから、その辺を聴きたい人にはオススメです。
デビューから4年、彼らの名を世界中に知らしめた大ヒット『モーズリー・オールズ』ではなく本作を取り上げたのは特にひねくれた思いつきからではない。オアシス後ブリッジ・ロックの継承者としてレディオ・ヘッドやニルヴァーナとともに期待された彼らは、前作モズリー・・・においてその実力と時代性を見事に結実させた作品を残した。しかしそれは彼らの親分である天才ポール・ウェラーやオアシスの幻影が色濃く映しだされているのも周知の事実であろう。
本作を最初に聴いた時に頭に浮んだのは、良き青春映画のサウンドトラックのようなイメージだった。恋や人生に対して大いなる夢を抱く一方で、しかし現実との狭間で挫折と葛藤を繰り返す。それでも自分だけは認めてあげたいと萎びた心の花に水をかけるような、なんとも切なく甘酸っぱい雰囲気が全編を覆っている。とにかく1曲目の『ハンドレッド・マイル・ハイ・シティ』のリフのカッティングは圧巻である。エネルギッシュで躍動感に溢れ、しかしどこかに危うさを感じさせるリズムセクションがなんともたまらない完成度を見せている。その後に続く『ベターデイ』『トラヴェラーズ・チューン』『デブリス・ロード』等は若者の甘酸っぱい心の声を、粋なメロディーと歌詞に乗せて披瀝してところは、サイモン・ファウラーのこの作品込めた想いが痛いほどに伝わってくるようだ。聴けば聴くほどに味を感じるアルバムというのが稀に生み出されるが、巧みなアレンジや時代を切り取ったメロディがサイモンの哀感帯びた歌唱力と融合したたこの作品も、その貴重な歴史の1枚であることに誰も異論はないだろう。
彼らの秘めたポテンシャルには世界中の多くのファンが更なる期待を寄せているに違いないが、ビートルズ以降絶えることなく、時代々々のリアルロックを生み出し続ける英国の底深さには改めて脱帽する思いだ。
http://ameblo.jp/taniken4481