80年代に作られた「ゾンビ」の亜流作品の中では
なんだかんだ言われつつも面白いほうだと思います。
この時期に量産された「ゾンビ」の
バッタモンの中で、今でもたまに見たくなるのは、
これとウンベルト・レンツィの「ナイトメア・シティ」だけですね。
その理由は、両作とも「最後まで飽きさせてやるもんか!」という、
製作者の旺盛なサービス精神、それと80年代の
イタリア商業主義B級映画ならではの、
開き直ったバイタリティ、それらがなんか凄い(笑)と思えるためです。
閑話休題。
音楽についてです。
「ゾンビ」のサントラを流用しているのは有名ですが、
オープニングで「mugic by Goblin」と、堂々とクレジットされていることからも、
けっして無断借用ではなく、正式に許可はとってあるものと思われます。
それと、
ダリオ・アルジェントの盟友、ルイジ・コッツイ監督作品「エイリアンドローム」の
サントラからもゴブリンのスコアが流用されています。
ところが、オリジナルである「エイリアンドローム」よりも、
この「ヘル・オブ」のほうが何故か画面にマッチしてるんですよね。
都会で物語が展開する前者よりも、物語の舞台がジャングルである後者のほうが、
ゴブリンサウンドが妙にシンクロしているように感じます。
蛇足になりますが「エイリアンドローム」もDVD化して欲しいですね。
ベルクはルルに続いて、このヴォツェックを観た。感想としては・・。
イタリアオペラに比べ、
ドイツオペラは無骨な感じを受けるが、このヴォツェックは、それをさらに極めたようなもののような気がする。
一般的なウェリズモ・オペラなどより、さらに、深刻かつ悲惨であり、そこには、一点の笑うべきポイントも無い。昔、こういったヨーロッパ映画が多くあり、その、無機質さやその奥に潜む人間性への救われない視点があまり馴染めなかった。
見方を変え、感じるべき部分を変えれば、(少なくとも、「オペラを観る」という、構えを捨てれば)異なった面白さを得られるのかもしれない。
ヨーロッパの荒涼とした大地と田舎兵士の生活の厳しさなど、ヨーロッパ映画が好きな人間には馴染み易いものかもしれない。音楽も無調なので、現代音楽好きの方にもいいのかも。
ちなみに、
ジャケットはモノクロだが、映像はカラー。映画版。
一般的に評価はそこそこ高い作品だが、初めてオペラを観る人や、無機質なタイプのヨーロッパ映画に馴染んでいない方は、ご注意を。
ある程度の覚悟をして見れば、面白くないわけではないです。
真っ当な人間が一人も登場しない異常心理劇に、12音技法の伴奏がついた壮絶な作品。トニ・ブランケンハイム演じる兵士ヴォツェックの壊れ具合は、大胆なアップのカットも多いため、まるで聴き手に迫ってくるようである。この緊張感は恐らく舞台では味わえない。「ヴォツェック」を味わい尽くしたいという奇特な人にはおすすめの一品です。
ベルクはルルに続いて、このヴォツェックを観た。感想としては・・。
イタリアオペラに比べ、
ドイツオペラは無骨な感じを受けるが、このヴォツェックは、それをさらに極めたようなもののような気がする。
一般的なウェリズモ・オペラなどより、さらに、深刻かつ悲惨であり、そこには、一点の笑うべきポイントも無い。昔、こういったヨーロッパ映画が多くあり、その、無機質さやその奥に潜む人間性への救われない視点があまり馴染めなかった。
見方を変え、感じるべき部分を変えれば、(少なくとも、「オペラを観る」という、構えを捨てれば)異なった面白さを得られるのかもしれない。
ヨーロッパの荒涼とした大地と田舎兵士の生活の厳しさなど、ヨーロッパ映画が好きな人間には馴染み易いものかもしれない。音楽も無調なので、現代音楽好きの方にもいいのかも。
ちなみに、
ジャケットはモノクロだが、映像はカラー。映画版。
一般的に評価はそこそこ高い作品だが、初めてオペラを観る人や、無機質なタイプのヨーロッパ映画に馴染んでいない方は、ご注意を。
ある程度の覚悟をして見れば、面白くないわけではないです。
現代音楽の作曲家として有名なブルーノ・マデルナの指揮によるベルク「ヴォツェック」のオペラ映画。ほとんどが戸外で撮影されているが,時代としては鮮明なカラー映像だ。若きクルト・モルやユリナッチ(裏
ジャケットの美人は彼女の演じるマリアではない)が見られるのがうれしいが,なんと言ってもインパクトがあるのはヴォツェック役のトニ・ブランケンハイムだ。その貧しさと苦悩を背負い込んだような顔と風体は,まるでヴォツェックその人のようである。社会の底辺に生きる内縁の夫婦(貧しいために正式の結婚ができず,子供も庶子扱いとなる)が救いがたい悲劇になだれ込んで行く様は何度見ても目頭が熱くなる。やや古い音質と,地声に近い発声で歌われていることが気になる人もいるかもしれないが,「ヴォツェック」に興味のある方なら一度は見ておくべきだろう。