![]() 北の零年 通常版 [DVD] |
行定勲は本来、小品が得意な監督である。それがこのような東映伝統の大作を任されて、どのような作品に仕上げるのだろう、とワクワクしたが、残念ながら成功作とはいかなかった。降旗監督だったらもう少し情緒的にまとめあげたのではないか。その時に渡辺謙の役は高倉健になるけど(笑)。でも、本作失敗には経緯がある。行定監督も篠田昇という絶大な信頼をおける撮影監督がいたからこそ、本作を引き受けたのだと思う。「セカチュー」コンビが北海道の雄大さをどう撮るのか、篠田は「LOVE LETTER」の小樽の雪をバックにした神話的絵作りをどう進化させるのか、全ての映画ファンがその完成を心待ちにした。しかし、撮影前に篠田昇は早世してしまった。これは日本映画界において、もの凄くショックなことである。木村大作などまだまだ日本にも凄い撮影監督はいるが、何より篠田は岩井俊二や行定など現代最高の監督たちと仕事をしてきた光と影のマエストロである。本作は撮影監督不在のまま撮入したようなものであり、ある程度結果もわかってしまった。また吉永小百合を立てる絵作りもやりにくかったのではないか。行定監督は明らかにターニングポイントを迎えている。篠田の弟子をいくら起用してもそれは篠田の絵にはならないのだから。 |
![]() 北の零年 特別限定版 [DVD] |
本作は当初、篠田昇が撮影監督を担当することになっていた。しかし、病に倒れたため北信康に変わった経緯がある。篠田のキャメラだったら、どのくらい凄い絵になったのか、と思う。作品の「肝」は、静内に上陸した淡路の稲田家の人々の開拓の苦労だ。これは実話であり、1870年の稲田騒動で淡路を追われ、静内と色丹島の開拓を任された稲田家は、しかし廃藩置県によりその目的も失うことになる。まさに大河映画であるが、脚本が破綻しているため、何だかよく分からない出来になった。そもそも、殿様はすぐ逃げたりせず、静内に留まり開拓をしたはずだし、稲田邦植は1896年に男爵となっている。こういう事実を追いかければよいのに、恋愛だ、政府の状況だと目まぐるしく、かつ創作色が濃いホンは正直「?」である。改めてクレジットを見ると、脚本は那須真知子、って「デビルマン」じゃないか!そりゃ駄目だろうって。なぜ行定監督自らが書かなかったのか。メイキングを観ると、稲田家故郷の静内でもロケをしているし、雄大な北海道の景色もよかった。それだけに惜しい作品だ。特典ディスクの「ロケ地ガイド」は面白いよ。星3つ。 |
![]() 孤高の人 11 (ヤングジャンプコミックス) |
ソロの葛藤 恐怖 喜び 単独登山すら批判する風潮 それでもソロで登る。ソロクライマー必携、パーティー登山者は買わないほうがいいでしょう |
![]() 孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックス) |
漫画はあまり読まない私でも、たしかに、この人は絵が格段にうまい、というのはよくわかる。
美しい。 しかし、原作を読んだ私は、この作品に違和感を感じる。 現代版にアレンジしてもそれはよいと思う。 しかし、作者は、主人公の加藤を理解しきれていないのではないだろうか。 風俗店に行くくだりも、漫画では、なぜそういうことになったのか、さっぱりわからない。 原作で、述べられている理由が、漫画ではバッサリ落とされているからだ。 少女の靴をひろってあげる場面も、なぜ、そういう場面がこの漫画で必要だったのか、が漫画ではさっぱりわからない。 原作では、鼻緒が切れて困っている少女を助けることになるいきさつが、ちゃんと書かれている。 それが漫画では削除されている。 「孤高の人」の漫画によるリメイク版、というコンセプトではなく、新らしいオリジナルな漫画として、売りだした方がよかったような気がする。 |
TOSHIBA MILANO SALONE 2010
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