初版の星虫やイーシャの舟を読んだ人でも買い直す価値があります。内容が時代に合わせてかなり変化してますし、キンドル版だと暗がりの中でも読めるのでベッドに寝転びながらでも楽に読めます。
岩本隆雄氏の著作を読んだのは図書館だったと思います。
当時、
新潮社のノベル賞に名前が挙がったということで、候補作品コーナーに
置かれていたのを手に取った記憶があります。
素晴らしい文章で引き込まれたのを良く覚えています。
後に氏の名前を聞かなくなって、どうしているのだろう、と思っていたら
このような形で復活!
中身も時代に合わせて加筆修正され、全く違和感がありません。
当時の文庫本を残しているので、違いを楽しむのも面白いです。
他の方もレビューされてますが、いつの時代も「良い物」は不変だと感じました。
近年の小説には少なくなった「家族愛」や「信念」などのテーマの入った作品で、
強い読後感があり、深く考えさせてくれる作品です。
岩本隆雄氏はまだ50代半ば、これからもどんどん良い作品を世に送り出して
欲しいと思います。