鉄拳自体はそこまで本腰を据えてプレイしたことのない身ですが、
家庭用に際して非常にボリュームや新要素を加えた鉄拳シリーズ新作ということで買ってみました。
個人的にうれしかった点というのはネット対戦の利便性はもちろん、ソロプレイに優しいつくりだったことです。
最近の格ゲーはネット対戦に比重を置きがちなのですが、鉄拳TAG2では
ミニゲームを兼ねてチュートリアルをこなせるファイトラボや、ハードに保存されている曲を
自由にBGMとして流せる鉄拳tunes、コスチュームのカスタマイズモードなど、遊び方に幅を持たせる要素をたくさん盛り込んであります。
新キャラクターや新ステージより、純粋にボリュームのほうも跳ね上がっていて
まさに「とりあえず鉄拳を触れたかったらコレを買っておきなよ!」的な位置づけにふさわしい出来になっています。
過去作のキャラも復活していたりするので、古参の方は懐かしさに任せて買ってみてもいいかもしれません。
ネット対戦は、同社のソウルキャリバー5の優秀なネット環境を踏襲しているようで、
前作6で酷評だった(パッチでだいぶ改善するも不快なラグ)ネット周りは生まれ変わるように改善されました。
私自身6はそこで気が萎えてしまって早々に手放したという経験があるので、今回の仕様には満足しています。
また今回はインターネット上で自分の対戦戦績を管理するという「WORLD TEKKEN FEDERAT
ION」というコミュニティーができました。
基本的にはその手のサービスが増えつつある海外の方に向けたモノだと思いますが、日本でもちゃんと利用できます(詳しくは公式サイト)。
不満点がいくつか。
・難易度Easy(特にアーケード最終ボス)は適正か
個人的にはとりわけ難しいと思わなかったのですが、このような声がかなり挙がっています。
自分は格ゲーをそれなりに触る人間なので、上中下段の存在とその駆け引き、キャラの持つ技に対するおおよその役割の認識、といった
格ゲーにおける基本構造のようなものをつかめた上で遊べるのですが、もし格ゲー初心者がなんの予備知識なく遊ぶことを考えると
スパ4やキャリバーにあるような、「半棒立ち」のような補助輪的難易度が存在してもいいかなと思いました。
ただでさえ鉄拳は技数が多かったりして、より複雑にとられてしまうわけですし。
・細かいところが行き届いておらずイライラ
例えばキャラクターセレクト画面で自分の遊びたいプレイスタイル(ソロorタッグ)を誤ってしまったり
タッグ戦において一人目のキャラを間違って選択してしまった場合、
それを修正するためにはメニューまで戻らなければいけないという仕様になっています。
それくらい×ボタンひとつで手前に戻させてくれもいいと思うのですが。
またネット対戦のマッチングも他のゲームと比べるとやや遅いです。
私以外でもマッチングの遅さを感じてる人がいるので、
個人的なルーターの設定とはまた違った、ゲーム上の仕様だと思います。
あとは全体的に読み込みが遅いですね。特にメニューは背景の描写の処理に追われてる上にオートセーブが入り・・・。
最後に。
発売前に原田プロデューサーが「格ゲーにおける最終地点はプロになることではない」というような発言をされ、
非常に感銘を受けました。今や格ゲーでの遊び方、というのはネット対戦を通じてランクアップを競い、
プレイヤーが腕を求められ続けられなければいけない風潮になりました。
ネット対戦は対人を24時間家庭の中で楽しめる面を生み出したと同時に、
「強くなければ楽しめない」という意識を多くのプレイヤーに植え付けてしまったようにも思えます。
今回やけに原田氏が初心者やソロプレイの方にも喜ばれるようにと遊びの幅を広げる配慮をしたのには
ますます格ゲーが大衆に受け入れられないものになるのではないか、という危惧が合ったからかもしれません。
原田氏がインタビューで「少しでも鉄拳TAG2が気になったらとりあえず買ってみてください」といった発言も、
もちろん可動当初のTAG2が振るわなかったが故の宣伝もあるのでしょうが、
ストリートファイター2がどんな家にも必ず一本おいてあったころのような
皆が分け隔てなく、自分たちの世界で格ゲーを楽しめていた良き時代の再来を少なからず期待していたからかもしれません。
鉄拳に限らず格ゲーというのはとっつきにくいジャンルのため、初心者の方は上達にあくせくするかと思います。
ですがある一線を越えると一気に面白くなるジャンルですので、自分のペースで楽しんで頂けたらなぁ、と格ゲー好きの私は思うばかりです。
※追記:ネット対戦におけるマッチングの遅さについて、原田プロデューサーから発言が。
どうやらPS3版で組んであるネットシステムでは、オンライン人口が多いときほどその症状が出るとのこと。
パッチ等で症状を緩和することも考えているようです。
また、同じく原田氏の
ツイッターより、難易度Easyの難易度調整をするとのこと。
こちらもおそらくパッチ配信されるようです。
現状アーケードモードが難しいと感じている方はゴーストバトルで模擬対戦をすることをオススメします。
アーケードのラスボスのようなイカサマ臭い戦闘とは違って楽しめますよ。
カスタマイズパーツやEDの収集にも役立ちます。
1500枚の原画のうち,B6版の形で約120枚,縮小版(B6の大きさに3枚)が約400枚収録されています.紙の質がよいので1枚1枚をポストカードとしても使えそうです.著者はこれらをペン一本?で
仕上げたらしい.本当に驚きです.ほかの作品についても同様なものを販売していただきたいです.「まえがき」や「あとがき」など著者のコメントが一切ないのが少し残念ですが,私自身は大満足です.