作品自体はとてもうまくまとめてあって素晴らしいと思う。けれど、DVDの仕様はちょっと考えものだ。今どき両面・1層ディスクなんて信じられない。作品の途中でディスクを取り出し、ひっくり返さないといけないなんて、自分が買ったDVDでは初めての経験でびっくりした。まるで両面自動再生の出来なかった初期のレーザーディスクプレーヤーで観ているかのよう。これから購入しようとしている方のためにも、是非、片面・2層ディスクで発売し直してほしい。ディスク仕様のせいで、星3つにせざるを得ない。
まず最初になぜDVDが両面なのか不思議に思いました。少し古い映画ですが、ジュリアロバーツ最高の演技だと思いました。ストーリーはアメリカではありがちな話のような気もしましたが、暗殺?一人の法学生が書いたレポートがこんな展開になるとは?と思いました。軽いサスペンスですが、法律ものはなぜかアメリカ映画が最高におもしろいです。
石油業界の利権がらみの疑惑や能天気に
犬と遊ぶ大統
領(映画の大統領は宗教心は薄いようだが)などブッシ
ュ政権を連想させてリ
アリティがある。
女子大生役のジュリア・ロバーツというのも今見ると
変だがやはり鑑賞に値する。新聞記者役のデンゼル・
ワシントンは味のある演技をする。
入り組んだ小説を映画化しているので、登場人物が
複雑。名前をメモ書きしながら見たい。
「ペリカン文書」は昔、映画で見たのですが、ジュリア・ロバーツと
デンゼル・ワシントンにとらわれた記憶があります。やはり、原書で読むと映画でははしょっていた部分が多い(それはある意味、仕方がない)ことに気が付くし、"page turner"と言わせるだけの物語の展開の面白さだけでなく、米国の怖さを思い知らせてくれる充実の一冊でした。最初はなぜペリカンなのか分からなかったのですが、途中で分かりました。私の解釈では、米国の政治を動かしているのは、政府以上に業界であり、欲望だということです。もちろん、原書ではFBIやCIAが善玉すぎたかもしれませんが、意外と米政府は臆病者ばかりで、票を稼げるところに乗っかっているだけかもしれません。
グリシャムの本は"the summons""the king of torts"に次いで三冊目ですが、ペリカンがナンバー1です。どなたかが書いていましたが、
英語で読んだ方がすっきり分かりやすいし、がんばれば高校生でも読めます。こんな面白い本を学校で読ませたらいいと思います。最近読んだ洋書の中では、"fast food nation"(これはハンバーガー一つを通じて、よくもここまで米国を描きました!という作品です。表紙は軟派に見えても、中身は硬派です)と並ぶお薦めの一冊です。
初めて読んだジョン・グリシャムがこれでした。第一印象は、「読み易いな」ということです。一文一文が短い、そして凝った表現を使わない。それでいてちょっと教科書なんかではお目にかかれない「
英語らしいな」と思わずニヤリとしてしまうような文章が満載です。
政府がひっくり返ってしまうような陰謀の話なのに、こんなにスラスラと読ませてしまうのはすごいと思います。
ところで、グレイ・グランサムという登場人物は設定だと白人なのですが、どうしても映画を観た事があるせいで、
デンゼル・ワシントンを想像しながら読んでしまいました。