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Afterwords
オランダのゴシックロックバンド、ギャザリングの2013年作
Silje Wergeland嬢を迎えての3作となる。たゆたうような女性ヴォーカルとともに聴かせる
しっとりとしたサウンドは、メタルというよりはむしろポストプログレに近い感触で、
うっすらとしたシンセの重なりやディレイのかかったギターなども、とても耳心地がよい。
ときにモダンでエレクトロな要素も感じさせつつ、あくまでやわらかな浮遊感に包まれた作風で
これというインパクトはないのだが、のんびりと聴き通せる。お洒落な女性声アンビエントロック。

コケの自然誌
 コケにまつわる事柄を扱った上質な読み物って、ほとんどありませんよね。そういったものを読みたいと願うあなたに、まさにうってつけなのがこの本です。すこし癖のある文章や単語、そして著者の独特の感性に、読み始めは少しばかりとまどわされるかもしれません。でもすぐ慣れます。この独特の感性は、著者自身が本文中でなんども触れていることですが、Native Americanという著者の出自に由来するもののようです。自身が受け継いだ文化への強い誇りがにじみ出ており、そして、それこそがこの本の一番の魅力なのだと言えます。

Gathering Moss - A Natural and Cultural History of Mosses
Robin Wall Kimmerer Oregon State University Press 2003
ISBN 0-87071-499-6 (アマゾン書店で18.95米ドル、あるいはオレゴン大学出版局から直接購入可能)

 この本は、ニューヨーク州北西部に位置する600万エーカーにも及ぶAdirondack国立公園内にある、船でしか近づけない(!)大学附属のフィールドセンターに著者が勤務していた際にまとめられたもので、主な内容はそこでの活動とオレゴン州での調査経験を中心に書かれています。執筆当時はState University of New York College of Environmental Science and Forestry (SUNY-ESF)の准教授で、現在は同大学に新設されたCenter for Native Peoples and the Environmentのディレクターに就任しています(著者の風貌を確認したい方は、[...])。このフィールドセンターはネットで見るとすばらしい自然環境の囲まれた中に位置しているようです。実にうらやましいです。この場所でのあれこれや、農場を改築した自宅での隣人とのやりとり、あるいは調査で訪れたオレゴン州の各地、時にはニューヨーク市マンハッタンという都会がお話の舞台となっています。そして語られるすべての話が、濃淡の差はあってもすべて苔にかかわったことがらなのです。かなりスピリチュアルな面もありますが、科学的に苔の生活や生態を紹介する入門書ともなっています。全体を通してみると、前述のネイティブ・アメリカンとして生まれ育ったことで得た自然との対話の方法と、科学者としての思考、その両方に支えられていることがよくわかります。
 原書表題のgathering moss、実は私はこの本がコケ採集方法の案内書かなにかと思って買ったのでした。読んでみると、全く違います
 gatherには、
  〈散らばっているもの・人を〉(ひとつに)集める,かき集める
  〈ものが〉〈こけ・ほこりなどを〉蓄積する、ためる
という意味があります。もちろん苔愛好家が苔を収集することと、A rolling stone gathers no moss (転石苔生さず)に呼応する意味の、その両方が掛けられているのでしょう。ちなみに、この格言には正負二つの解釈が施されています。「苔」を良いものと考え、「腰を落ち着けることなく生きる」ことを戒める意味と、「苔」を悪いものとして、「停滞することなく、変化をおそれず」を推奨する意味。本書のタイトルはそのどちらを意味しているのか、内容から判断して明らかに前者です。

 さて、本書は以下に紹介するような章立てとなっています。それぞれの章は独立した内容で、かつ、分類学や生態学のテーマをそれぞれ一つずつ取り上げています。そして読み進めるうちに、そういった概念をコケという植物を通じて理解できるように工夫されています。各章のタイトルの付け方がおもしろいのですが、あまりに暗示的で悪く言えば、タイトルだけでは内容がよく分からないとも言えます。そこで少しだけ内容の紹介も添えることにします。タイトルは原文のままです。

Preface: Seeing the World Through Moss-Colored Glasses
 この世界を「色眼鏡」ではなく、「苔眼鏡」を通して見つめ直すこと、それがこの本の主題です。

The Standing Stones
 この本を執筆するいたった動機が描かれています。それは、深い森の中で秘密の場所に迷い込んだときに得た啓示です。その啓示を与えたのは、森と岩と苔、これらが三位一体となった大いなる存在からなのでした。

Learning to See
 この章と続く二つの章は、これまでコケに親しむ機会が無かった読者に、コケとはどんな植物かを説明しています。コケに親しむには、まず彼らを「見つけ」、観察することから始めなければなりません。コケを「見る」にはどうすれば良いのでしょうか。

The Advantages of Being Small: Life in the Boudary Layer
 コケの植物体は小さいのですが、それを積極的に活用して長い歴史の中で進化を続け生き残ってきました。キーワードのひつは「the Boundary Layer境界層」。コケの胞子体にはなぜ長い柄がそなわっているのか、その理由もここにあります。

Back to the Pond
 陸上環境では水をいかにして確保するのかが、生きてゆく上での重要なテーマです。特にコケは、生活史の中で配偶体が優勢なため、受精の際にも精子が泳ぐための水を必要としています。コケ植物と水との関わりについて、この章で述べられています。もちろん変水性(poikilohydry)についても触れられています。

Sexual Asymmetry and the Satellite Sisters
 お気に入りのラジオ番組”Satellite Sisters”を前ふりとして、コケで非常に発達している矮雄という現象について話が展開してゆきます。
  
An Affinity for Water
 コケはもちろん光合成によって養分をつくりだします。その時必要なのが、光と水、二酸化炭素ですが、この章ではとりわけ水について触れられています。コケが食い扶持を稼ぐためには、体表を覆う薄い水の膜が必要です。そして著者はこう述べます:”And if mosses dream, I suspect they dream of rain.”

Binding Up the Woudns: Mosses in Ecological Succession
ニューヨーク州北東部に広がるAdirondacks国立公園は、まさに手つかずの自然の宝庫ですが、実は放棄された銅鉱山跡が隠されており、そこではまさに傷跡のような裸地が広がっています。どうすればこの地に再び植生を取り戻すことができるのか。彼女の学生の一人がこの銅山跡で研究をしていたときの話です。「
合い言葉は、”Garbage attracts garbage, and life attracts life.”

In the Forest of the Waterbear
苔の群落は、いわばミクロスケールの森林であり、一つの生態系をつくりだしていて、そこには様々な動物が住み着いています。クマムシはその代表です。

Kickapoo
 これはネイティブ・アメリカンの部族名であり、またウィスコンシン州南西部を流れる川の名前です。この上流の大きな岸壁にはホウオウゴケ属とジャゴケ属が群落をつくっており、その棲み分けについての考察がなされています。ここではIntermediate Disturbance Hypothesisがキーワードです。

Choices
 彼女が研究したヨツバゴケでの観察に基づき、群落が大きくなる段階で無性繁殖と有性繁殖のいずれを選択するかが変更されること、そしてそれにともなう性転換について書かれています。ヨツバゴケ、群落の大きさによって性を変えるってご存じでした?

A landscape of Chance
 風で運ばれるにしては大きすぎるし、本体に強く付着して離れにくいヒメカモジゴケの無性芽。野外観察から、その散布の秘密が解き明かされます。ヒントは、なぜヒメカモジゴケは倒木の上面にだけ生えているのかです。

City Mosses
 マンハッタンの友人宅には、生きたコケをつかったオブジェが設置されていました。コケを愛する人もいれば、とことん嫌う人もいます。その合い言葉は、”Small, Green, Fuzzy? Kill It!”。その違いはどこにあるのでしょうか。彼女の家を訪れた時の逸話から書き起こされています。冒頭には、余談としてコケにも”Urban Cliff hypothesis”が当てはまることが紹介されています。

The Web of Reciprocity: Indigenous Uses of Moss
 コケと人間との関わりについて書かれています。ハイゴケを枕の詰め物にする話も書かれています。おもしろいは、人間が必要とするまさにその時に、必要とされる効能を備えた植物が目の前に現れるという指摘。互恵主義からその神秘を説明する著者は、少しばかり「逝っちゃってる」感なきにしもあらずですが。

The Red Sneaker
 この章と次章は、苔の中でも特に生態的に興味深いミズゴケ属とマルダイゴケ科について書かれています。
ミズゴケの奥深くに取り込まれてしまった彼女の片方の運動靴。彼女よりも長く残る運命。そこからミズゴケ群落の特殊性(低温、低酸素、貧栄養、低いpH)を説き起こしてゆく。ミズゴケの特徴とは、つまり自らが固有の環境を創出することですが、なぜそういったことが可能なのでしょうか。北半球高緯度地域にあるKettle hole bogs、その厚いミズゴケのマットの上を、揺れながらゆっくりと歩いてみたいものです。

Portrait of Splachnum
ミズゴケ湿原に特有の虫媒を進化させたマルダイゴケ科の蘚類、とりわけオオツボゴケ属Sphalnum。日本ではオオツボゴケただ一種が北海道と本州中部から知られていますが、非常に珍しい蘚類です。このなかまは胞子体の'凾ェとてもコケとは思えわれない、鮮やかな色と奇妙な形をしていることで有名です。へぇーと驚く事実がたくさん書かれています。

The Owner
とてつもないお金持ちが苔を使った庭園を造ろうとしたとき、彼女がアドバイザーとして招かれました。そのできごとを通して経験した、保全についてのさまざまな葛藤について書かれています。

The Forest Gives Thanks to the Mosses
 森の生態系の中で大きな役割を果たしているコケ達。はたして人類は、その輪の中に入れてもらえるのでしょうか。そしていつか、人類がコケに感謝される日が来るのでしょうか。

The Bystander
アメリカでは園芸・装飾用として有名な「オレゴン・モス」。これらはすべて山取りされたものが流通しているのですが、実際の採取現場からの胸が痛くなるレポートとなっています。

Strwa Into Gold
 終章は、It disappeared the year I brought curtains. という文章から始まります。このItが何を指すのか、そしてそれがカーテンとどのような関係するのか。読み終えた時に、静かな湖畔にたたずんで夕日を眺める時のような、静かな気持ちになる。

 本の最後には、さらにコケについて読んでみようという読者のための参考図書の紹介、そして本文中でとりあげられたヨツバゴケの繁殖、アジロンダック国立公園でのスギゴケ属による植生回復など、アメリカ蘚苔類学会誌Bryologistに掲載された彼女自身あるいは学生との研究論文の書誌情報も含まれています、さらに索引が掲載されています。索引があるところもからも、この本がただのエッセイではなく、普及教育を目的とした科学読み物を強く意識して書かれたことがよくわかります。

最も気に入った文章を引用して、この紹介を終えることにします。
“Part of the fascinaton of working with mosses is the chance to see if and when the ecological rules of the large transcend the boundaries of scale and still illuminate the behavior of the smallest beings.”(本書84頁)

冬の花火 (集英社文庫)
こんな生き方もあるのだなぁと感動しました。同性としてこころから、かっこいいとおもいます。でも、辛かっただろうな・・・

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