読んだのはコミックス版ですが川原泉は好きなので文庫版も買ってしまいました。 川原作品はどれも良いですが、どれか一つ選ぶとすれば私はこれでしょうか。 初期の名作『甲子園の空に笑え!』がアマチュア・スポーツ・ファンタジーだったとしたらこれはその路線をプロスポーツにまで拡げて、さらに好き放題やってるようです。 『ミカエル』の主人公の一人斎木和音がちょっとだけ出てきたり、振られ美人の桜井敦子嬢もまた振られに登場(性格もいい人だけにちょっとかわいそう...)、穴田アナはもちろん実況に大活躍するし、広岡監督と高柳コーチが競って食欲魔人ぶりを発揮する場面があったりと、この時点での川原ワールドを総合しているような印象も受けます。
そして笑い泣きの川原節も健在。作者と同じころにデビューして、やはりかなり笑える漫画を描いていた佐々木倫子がどちらかというとクールでドライで知的な路線(大作『動物のお医者さん』をまだ読んでないのに言ってますが)だったのに対し、川原泉はやはりちょっとウェットですね。そこが魅力なんですが。 本作では最後のほう"Take Me Out to the Ballgame" がいきなり歌われるところでなぜかほろりとしてしまいました。(関係ないですがあのFrank Zappaもどれかのライブ版でこの曲をやってますね)
話は三巻目[コミックス版]で終わるのがちょうど良かったのかもしれませんが、ファンとしてはさらにこの続きが読みたい気がします。 たとえば広岡監督が他球団に移って、高柳監督率いるメイプルスとペナントを争う(因縁の甲子園で優勝決定戦!?)、とか... それから若生薫子が捕手兼監督になって(野村克也か!?)大リーグチームの監督になった広岡真理子と対決するとか... いろいろと想像をたくましくさせてくれます。私にとってはそういう点でも楽しませてくれる作品です。 でも当時とはプロ野球選手の面子がまったく変わってるので続編を描くのはもう無理があるでしょうね。
川原泉を読むのが初めてでも楽しめるとは思いますが、できれば初期のものをいくつか、特に『甲子園の空に笑え!』を読んでからの方がいいと思います。
読んだのはコミックス版ですが川原泉は好きなので文庫版も買ってしまいました。 川原作品はどれも良いですが、どれか一つ選ぶとすれば私はこれでしょうか。 初期の名作『甲子園の空に笑え!』がアマチュア・スポーツ・ファンタジーだったとしたらこれはその路線をプロスポーツにまで拡げて、さらに好き放題やってるようです。 『ミカエル』の主人公の一人斎木和音がちょっとだけ出てきたり、振られ美人の桜井敦子嬢もまた振られに登場(性格もいい人だけにちょっとかわいそう...)、穴田アナはもちろん実況に大活躍するし、広岡監督と高柳コーチが競って食欲魔人ぶりを発揮する場面があったりと、この時点での川原ワールドを総合しているような印象も受けます。
そして笑い泣きの川原節も健在。作者と同じころにデビューして、やはりかなり笑える漫画を描いていた佐々木倫子がどちらかというとクールでドライで知的な路線(大作『動物のお医者さん』をまだ読んでないのに言ってますが)だったのに対し、川原泉はやはりちょっとウェットですね。そこが魅力なんですが。 本作では最後のほう"Take Me Out to the Ballgame" がいきなり歌われるところでなぜかほろりとしてしまいました。(関係ないですがあのFrank Zappaもどれかのライブ版でこの曲をやってますね)
話は三巻目[コミックス版]で終わるのがちょうど良かったのかもしれませんが、ファンとしてはさらにこの続きが読みたい気がします。 たとえば広岡監督が他球団に移って、高柳監督率いるメイプルスとペナントを争う(因縁の甲子園で優勝決定戦!?)、とか... それから若生薫子が捕手兼監督になって(野村克也か!?)大リーグチームの監督になった広岡真理子と対決するとか... いろいろと想像をたくましくさせてくれます。私にとってはそういう点でも楽しませてくれる作品です。 でも当時とはプロ野球選手の面子がまったく変わってるので続編を描くのはもう無理があるでしょうね。
川原泉を読むのが初めてでも楽しめるとは思いますが、できれば初期のものをいくつか、特に『甲子園の空に笑え!』を読んでからの方がいいと思います。
女性ばかりの野球チームと、そのコーチたち。しかしながら、やはり川原漫画、笑いあり、なきありの波乱万丈さを、じんわりせつなく伝えてくれます。完結編。
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