髪は、しっとりサラサラで、なかなかいい感じです。匂いは、余りしません。特別いい香りでは無いので、香りに関しては余り期待をされない方がよいと思いますが、髪には良い感じで、洗髪の後、ドライヤーで乾かすとふんわりとした仕上がりでいいですね。
本書は、70年代から10年代までの日本映画から青春シネマと著者達が位置づける81の作品が紹介されている(特集で+αがあるが)。
1人1作品が原則なので、80名近い現在日本映画を語れる方々の文章を統一テーマで読めるのも貴重だろう。
しかし、統一テーマ(青春シネマ)と書いてはみたが、評者達の個性を反映して映画の解釈もその表現も実に多彩!
本書編集にかかわった方が言うには、クドカンさんが各自1,200字の依頼に3,000字を裕に超える原稿を送り返して悠然としていたそうです。どれだけ語りたい人達が語ったものか分かるエピソードと思いました。しかも、執筆料もエッ?と言いたくなる破格値だったそうで、でも、皆さん喜んで引き受けたそうで、そういうことも頭に置いておくと一層熱く読めます。
それにしても、クドカン、家族ゲームは毎年見て、毎年ベストシーンベスト10を決めているそうです。
本書の一番の魅力は、紹介されている作品と評者のリストでしょうが、さすがに81全部を両方書くのはしんどいので、私なりのベスト10(評論内容での優劣ではなく、目から鱗な視点で評されてるなぁという評論、それと、評者自体あるいはその書きっぷりが実に魅力的なものを選んでみました)(いずれも登場順=年度順)
映画としては、書を捨て街へ出よう、龍馬暗殺、の・ようなもの、ビー・バップ・ハイスクール、櫻の園、裸足のピクニック、害虫、アイデン&ティティ、モテキ、恋の渦
評者としては(あえて名高い方々は外し、ここでしか読めない方を中心に選びました)君塚良一、みうらじゅん、大根仁、高橋ヨシキ、
水道橋博士(キッズ・リターンを語っている!)升野英知、雨宮処凛、美保純、
長澤まさみ、大久保佳代子、
犬山紙子
野暮な話ですが、教科書に参考書があるように、映画にも優れた評論があることで鑑賞者は広く豊かに映画を語れると私は思っています。
同時に、本書は、自由に映画を評する・語ることの楽しさと難しさを如実に表していることでも、優れた評論集と云えるでしょう。
若いころに聞いた言葉に「観てから読むか、読んでから観るか」ってのがありましたが、その両方を満たしてくれるなぁと改めて本書の出来を評価したいです。