牛のBSEと人間のクロイツフェルト・ヤコブ病との関係は、既に識者の間では限りなく「クロ」だと言われています。しかし、それは何故ヨーロッパ中心の話となっており、ハンバーガーやステーキの消費量が世界一である牛肉大国アメリカではクロイツフェルト・ヤコブ病があまり話題にならないのでしょうか?。一方で、アメリカは、故レーガン元大統領に代表されるように、「アルツハイマー大国」とも言われています。一般の報告では、クロイツフェルト・ヤコブ病の方が劇的な症状が出るようですが、それはアルツハイマー病と何となく症状が似ているような気がしませんか?。本書は、これらのモヤモヤした疑問にすっきりと応えてくれます。
タイトルがやや陳腐なミステリー小説みたいな印象を与える分、損をしていると思いますが、著者はしっかりした分析に基づいて実証的に論理展開をしています。