萌えや学園をテーマにした作品が多い中「赤線」「昭和初期」
とエロゲでは普段扱われないテーマを持ってきてくれたのは個人的に喜ばしい作品。
各キャラ(真之、方丈、卓、ヒロイン達)の思惑がそれぞれ交差し
赤線廃止まで物語が二転三転と押し進められていきます。
特に静枝は、主人公の成長や今後日本が発展されいく未来とは対照的に描かれており
赤線廃止というひとつの終わりを象徴する弱さ、儚さ、脆さを旨く表してたと思います。
しかしながら不満点も多い。
赤線宿、娼婦を扱う作品なので、もっと泥臭さや愛欲を書ききってるのかと思いきや以外と爽やかに
仕上げており赤線を題材にした意義が少し見えにくい事や、
次から次へと問題が起こるも文章が平面的な為か坦々と進んでいき掘り下げが浅く甘い印象。
母親を必死に探してる割には自ら起こした行動は宿周りと一文でかたづけられてたり等、場面描写は非常に薄い。
話は悪くないのに演出不足は否めない。
話の設定は光るものを感じるのに活かしきれてないのは残念なところ。
Hシーン等使いまわしの画もあったり、多少画の崩れもあったり画に関しては統一されてない感もあります。
フルプライスでヒロインを3人に絞ったわけですからこの辺はもう少し力を入れて欲しかった。