この映画の中では、
吉永小百合は、エリート外交官の令嬢、真美を演じ、一方、
相手役の浜田光夫は、塚田組のチンピラヤクザ、次郎を演じている。
2人の住む世界には、天と地の開きがあるが、ある日、町で不良に囲まれて困っている真美(吉永)を次郎(浜田)が助けることから、2人の付き合いが始まる。
2人の住む世界には、天と地の差があるが、どちらの世界にも共通しているのは、
人を愛する自由がないということである。
ある日、真美は、外交官の父のいるアルジェリアに行かなければならなくなり、
次郎は、刑務所に入らなければならなくなる。
2人は、お互いの世界の鎖を断ち切って、愛の逃避行を決意する。信州の雪の中での
ラストシーンは、とても感動的である。白銀の世界が、二人の純粋な愛の世界を象徴
しているかのようである。
この映画には、国際性もあると思う。この映画に
英語の字幕をつければ「ヤクザ」の
世界を知りたい外国人にとても喜ばれると思われる。ヤクザが類似家族を営んで、親分が子分の面倒を見たりしていることや、チンピラ次郎の憎めない性格や真美との
純粋な愛は、外国人の観客の心にも伝わるだろうと思う。
東映育ちの深作欣二(1930〜2003)が『黒蜥蜴』につづいて松竹で監督した犯罪映画。
男女4人のチンピラたちが、カツアゲ稼業で社会の底辺から這い上がり、やくざの上前をはねて、さらに政財界のフィクサーに挑んでいく。世間への不満と憎悪。そんな反権力的な題材も、深作の作風にぴったりだった。
なんといってもこのエネルギッシュで個性的な演出。暴力と性の描写はいささか控えめだが、深作欣二そのものだ。
鋭い切れ味とスピード感。手持ちキャメラをブンブン振り回す。熱い。ストップモーションとスローモーションとフラッシュバックの過剰。そして、主人公のモノローグ。
主演の松方弘樹の元キャバレーのボーイも好演だったが、城アキラ(のちのジョー山中)、ピラニア軍団の室田日出男も、いい顔をしている。口笛を吹く佐藤友美もクールで印象的だった。当然ながら、みんな若い。
松方の愛人役で園江梨子が出演しているのがめずらしい。じつは、歌手の平山みきの実姉でもある。
ラストシーンは、有楽町の日劇前で信号が青から赤に変わるあいだに隠し撮りしたそうな。昭和43年の高度成長期の東京の空気をよく伝えている。
DVD特典として、予告篇のほかに、松竹
スタッフOBと佐藤忠男の鼎談が収録されている。これも興味津々だった。こういう付加価値のある商品は高く評価したい。
あーあまた買っちゃった。私はなぜ美人に弱いんだろ?岡田茉莉子は世代が違い映画館で見たことはない。ビデオで見てその圧倒的な美しさに「大和なでしこはいいなあ」と「ナショナリズム」すら感じることがある。山本富士子とか新珠三千代とか昔の女優さんの綺麗だこと。今は何だ、あの沢尻えりかは。ズベ公かよ。日本から美人はいなくなったな。吉永さん、栗原小巻さん、あと真野あずさ先生(東京女子医大研修医)はそっくりだった。この三人が最後か。日本映画はDVDが高いのが難。岡田茉莉子は性格がきついところがよい。戦後の女性だよ。テレビなんかには出てほしくない。
無断転用して、誠に申し訳無いのですが、
おかやま旅ネット様の、サイトには、
『
般若寺温泉、奥津渓谷がロケ地として使われた。』と有り、
私自身は、山陰旅行時に、その傍を、車で通るのだが、
中々、ゆっくりとその近辺を観光(散策?)出来ず、
何時かは、じっくりと宿泊をして、時間を掛けて、その近辺を観光(散策?)致したい所です。
さすがです。 いろいろ物の風物、言葉等現代とは時代が合わない部分もありますが、本質的には、人間の生活、本性は、変わっていないことが実感できます。シリーズ完全制覇しそうです。