~19XX年8月14日の未明,盛岡市郊外で県警のパトカーが炎上する。原因は追跡中のトラックからの機関銃掃射。分析の結果,この銃は国内のものではなく先年米軍がK国(これは韓国のことだろうなぁ)に武器援助した一部であることが判明,内閣
調査室長の利倉(高橋悦史)はCIAが絡んだクーデター計画の存在を直感する。
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故郷鹿児島で妻の八回忌に出席中の陸上自衛隊警視部長の江見(三国連太郎)は利倉の連絡を受け,かつて表面化する前に鎮圧されたクーデター計画の首謀者であり愛娘杏子(
吉永小百合)の夫でもある元自衛隊員・藤崎(渡瀬恒彦)の所在を確認に動く。果たして藤崎は武装した一個小隊を率い,ブルートレイン「さくら」を乗っ取って東京へ向かっていた……。
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現代(1970年代後半)の日本で自衛隊のクーデターが起こったら,という構想のもとに書かれた小林久三の原作を映画化したもの。見せ場はラスト,渡瀬恒彦と
吉永小百合,そして山本圭(杏子の元婚約者役)の長問答。渡瀬の狂気はちと見事過ぎてこれに憧れるのが出やせぬかと思うと恐いほど……って渡瀬の役自体ミシマの狂気にアテられて脳味噌沸騰しちゃいました~~って設定なんだけどね。
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渡瀬の部下の若き青年将校役で当時の松竹の若手有望株が総出演,
風間杜夫,永嶋敏之なんて線が細くて可愛らしいようである。よく分からないのは渥美清の役,松竹のオールスター映画だから出演してるんだろうが,出演させるならもうちょっと芝居をさせればいいぢゃないか。
列車を占拠する自衛隊員を怖がって「ボク,まだ結婚してないんですよ」だけぢゃひどい~~と思う。~