著者の本は数冊持っていますが、この本は少し体裁が違います。不特定多数の読者を相手にしながら、中身は個人に対するカウンセリングのような回答形式の本に近いです。好き嫌い、あるいは「
スピリチュアル」という考えへの賛否は別にして著者自身のこと、また著者が言わんとすることがある程度世間に広まってきたため、今までのような広く啓蒙する語り方ではなく、暗示や道しるべとなるような書き方です。
俗っぽくなったという見方もあるでしょうが、カウンセリングの相手を限定している著者のせめてものサービスという見方も出来ます。前半部分の霊的な部分は読み飛ばして後半の教示的な部分を先に読んでもいいでしょう。そしてまた前半を読み返すのも悪くないと思います。
でも、こういった本も受け入れられるようになった(相当版も重なっている)のですから、著者も執筆活動に比重の重きを置いて、TV出演は減らしていいのではないかと思います。
21番、147番はバッハのカンタータでも長大で珠玉の名作。147番の最終曲は世の中に聴いた事がない人なんて居ないのでは・・・と言う位有名な作品でこうして改めて聴くとそのメロディーの流れと優雅さにバッハの素晴らしさを感じる。
さて演奏もいつもの事ながら素晴らしい。147番の最終コラールも節度のある速さで、優雅に美しく歌われて感動的である。ただ欲を言うならばソリストにも合唱を歌っていただきたかった(21番の最後はソリストも歌っているが・・・)とも感じる。最近の録音はすべてソリストも歌っているのもありこの時の録音を聴くと少し物足りなさを感じてしまう。ただやはりソリストの水準、合唱・オケの水準、どれをとっても一級品である。