長編アニメーション映画の代名詞として世界中で愛されてきたウォルトディズニー・スタジオ作品。
その長い長い歴史は、21世紀になって間もなく、「ブラザーベア」を最期に幕を閉じました。
以来、心のどこかにポッカリと穴があいたようでした。
今作、とても印象的な言葉が、劇場パンフレットの一部にありました。
「ディズニー長編作品を観て、
プリンセス達に憧れて育った世代にはたまらない仕掛けがいっぱいあるはずだ」
・・・その通りでした。
様々なシーンで「これはもしかして?」「スゴイ!実写版?!」と心は躍りっぱなし!
アニメーションパート(約11分)は存在自体、大切な恩人と再会したような嬉しさと感謝の気持ちで涙をためて魅入っていました。
構成も脚本・演出・音楽・キャスティングも映画としてのバックボーンがしっかりした作品です。
これは単純に既存のファン心理に訴えるものではなく、既存のテーマ・作品から新作するという難易度・リスクのかなり高いプランニングです。
日々頑張っている大人の女性に、出来れば見てもらいたい。
きっとなにかが吹っ切れて、元気になれる。素直になれる。自由な心を持てる。
ずっと前に自分でしまいこんできた、無垢な自分にきっと再会できるから。
これから大人になる女の子たち(ゼヒ、男性方にも)、ジゼルのような純真無垢な女性もきっといる、
魔法もきっとあるんじゃないかな?? そう思ってもらえたら、もう十分です。
さすがはアラン・メンケン、良い仕事してます。
と思わず言いたくなるような出来。
オスカーにノミネートされた「That's how you know」「Happy working song」「So close」
を筆頭に、まさにディズニーマジックな音楽。
実際に歌った俳優達も雰囲気を壊さずにしっかりと
仕上げてくれました。
天は二物を与えるんですねぇ・・・。
ですが。
「So close」の日本版だけは少々いただけない。
オリジナルがポップシンガーなのにもろ舞台俳優が歌ってるような・・。私のイメージですが。
ボーナストラックだから良いですけど。
ついでに言うと訳詞もいただけない。(吹き替えじゃない方)
映画の訳の方がしっくりきていたのでここは残念。
今挙げたマイナス面を見ても3000円の価値は十二分にあるので
映画を気に入った人は買って損はないはずです。いや、損はないです。