まず始めに私の中でのゲームに対する優先度を記載。
システム>>>>>ストーリー>>>グラフィック>>サウンド
項目ごとの評価
システム 星2
ストーリー 星4
グラフィック 星4
サウンド 星4
各項目の詳細について。
【システム】
-良いと思った点-
・トータルレベルという減らない着実なキャラクター強化
・神体回路というパズルも兼ねた強化要素
この際、武器を使い込む事(バースト)によって得られるもので、能力値を好みに強化できる。
強化聖杯という特殊な能力の付与(状態異常の無効化率アップ・アイテム所持枠増加・特定のエネミー種に特化・2回攻撃・他山ほど)。
・装備の強化要素
使い込む事によって強化されていくバースト仕様。
武器の強化、及び合成による地道な強化要素。
それに付随するお金の使い道の発生。
・天装開放というスキルシステム
キャラにスキルが付くのではなく、装備の各部位毎に個性あるスキルが付随している。
同じ武器を両手持ちにした時にのみ使えるスキルはどれも非常に強力。
・装備が能力値補正型
過去のディスガイアシリーズなどでは、固定値による+効果で、後半の装備ほど意味があり、逆に言うと前半の装備はいくら強化しても大半がゴミになるが、このゲームでは基本ステータスに対する%補正になるため、どの装備にもそれなりの活躍の機会がある。
各装備の個性という意味では、ディスガイアシリーズとは比較にならないぐらいある。
レ
アリティが同じであれば、大半の装備が実用的に使えるほど。
・装備のロスト回避要素
トータルレベルポイント(使用してもトータルレベルは減らない)を使用する事でキャラクターの死亡を1回回避できるアイテムを得られる(トータルレベルを上げる限り何度でもいくつでも可・複数所持も可)。
・イレギュラーフロア
入るまでどんなフロアか不明な入り口が階をまたぐ入り口とは別にある。
それに入っても階層は変動しない。
・異形の巣窟(モンスターハウス)
・個性ある敵エネミー(前方攻撃0ダメ・スキル回避・溜め攻撃・分裂・蘇り・他色々)
・
ボーナスエネミー
レベルアップ化エネミー・レ
アリティ高めの装備ドロップエネミーなどによるモチベーションアップ要素。
・トロフィー要素
大半のトロフィーについては、自然とやり込みうちに獲得可能。
・その他、長年の経験により作りこまれたUIなど
-良くないと思った点-
・トータルレベルの上昇による基本ステータス加算量が非常に微々たる量
ある程度のところまでいくと、あまりにも上昇ペースが少なく現実的に役に立つレベルにするには相当な"作業"と化す。
そして、この作業は本当の意味で作業的になるので楽しくない。
過去のディスガイアシリーズでの転生→練武での一気にレベルアップみたいなある程度の爽快感を伴った作業とは全くの別物。
おそらくこの作業工程を楽しめる人はごく一握りと言ってもいい程。
バランスさえ整っていれば、十分楽しめる要素になっていただけに残念。
・神体回路
まず第一にゲーム内での説明が少ない。
取り外したパネルはまた手元に戻る事や、ムキカエール等の一部聖杯は能力値補正をそのままにできる点など、説明さえしっかりしてくれないために、人によっては大きなハンディキャップを背負った様な状況でプレイする羽目になる。
トータルレベルの恩恵が少ないのと、強化聖杯という特殊な能力を獲得するためには能力値補正を犠牲にしないといけない仕様のために、結局は能力値>特殊能力という条件下になりやすい。
これはゲームの最終盤に至ってもなお健在。むしろ、最終盤な程余裕がなくなると言ってもいい。
よって、パズル要素というものが実質的にほぼなくなっている。
あと、強力な聖杯を配置するのに必要なパネルの数が多すぎる。
これもパズルという要素を壊すレベル。
聖杯を配置する際、能力値補正は犠牲にならないぐらいだったら、もっとマシなバランスになり、パズル配置も含め楽しめたんじゃないかと残念に思う。
(それでもあまり必要性のないSPD補正のパズルもある訳なので)
これらの事情により、高難易度ダンジョンにおける神体回路の個性の差はほぼないものではないかと思う。もはや個性と呼べるレベルでもないかもしれない。
DEF>>>>>>>>>ATK>>>HIT>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>SPD(=0)
各々のトータルレベルによって、DEFとATKとの間の">"の数が変動する程度に過ぎないと思われる。
・装備の強化要素
使い込む事によって強化されるはずのバースト仕様が完全なバースト状態になってしまうと、なぜか逆に弱い装備になるよく分からない仕様。
どんどん装備を合成していくのを推進したのか不明だが、せっかく武器を合成して強化していっても、最終的に強化の最大値になると避けられない劣化装備となる。
装備にもよるが、バースト直前での性能比だと10分の1ぐらいになるケースもある。
つまり、1,000%補正だったのが突然100%補正になったりする。
そして、その装備は基本的には次の装備の合成素材となる。半強制的に。
その際の合成での補正率引き継ぎは20%。
よって、元が100%補正の装備なら、20%分を別な装備に付与する様な形になる。
だからといって、合成後の強化時での上昇量は非常に低いため、そのうち頭打ちになる上、そもそも頭打ちになる前にモチベーション的にほとんどの人が持たないと思う。
これが、バースト化するまでの装備の補正上昇量をもっと遥かに低く抑え、最終的にバースト化した状態が最も強い状態となる仕様であれば、それなりにモチベーションも続いたと思う。
現状のやり込む事が同時に装備の寿命を縮めるというのはやり込み系のゲームとしては致命的であったのは間違いないはず。
・行き過ぎた個性を持ち合わせる数々のエネミー
半強制麻痺・眠り・石化・混乱。毒もあるが、効果は大した事はない。
ローグライク系のRPGならあっても不思議はなさそうに思えるかもしれないが、この辺はゲームのテンポが悪いせいで、無駄に時間を待たされる。
特に眠りと石化。これらがひどい。
効果云々は別な話として、まず無意味にラグってる時間が長い。
一般的にあるローグライク系なら、2ボタン同時押し等で一気にターンを飛ばせる事が多い中、このゲームではそれができない。
むしろ、敵が近くにいて攻撃してくれている方が時間的に短いぐらい。
眠りであれば、一発攻撃をくらえば起きるし、石化でも敵が1体なら殴っているモーションをさせている方がなぜか、完全に安全で放置する時より時間的に若干短い。
この変なラグになぜ疑問を持たなかったのか?と問い詰めたくなる程テンポが悪い。
そして、この状態異常を完全に回避するには強化聖杯による多大なロスを必要とし、現実的レベルで回避可能なのは50%回避という曖昧な回避レベルのみ。
しかも、状態異常ごとに対処の必要あり。
更に状態異常そのものの効果として、石化で思いつくのはせいぜい動けなくなるが攻撃も受けない程度だと思うのだが、このゲームでは違う。
操作不能な上に通常よりも多大なダメージを受けるという謎なまでの強力な状態異常。
はっきり言って、他の状態異常を二回り以上上回っているバランスブレイカー。
そして、そんな状態異常を含め、その他状態異常毎に通常攻撃そのものに状態異常があるエネミー(遠距離系が多い)、倒すと周囲4マスに状態異常を付与するエネミーなどがそれぞれいる。
はっきり言って誰しもうざいと感じる時がいずれ来るだろうと思う。
加えて、システム系や敵のモーションをOFFにしても、そのモーションが表示され、いちいち時間がくわされるのもテンポ的によろしくない。
ただし、これでもまだうざいエネミーの中でも優しい部類に入ると思われる。
その他、特筆すべき悪質さとしては、遠距離から攻撃しつつ、こちらの所持品や装備品を地面に落としてくるエネミー。
自分が横に移動等をして、敵が近づいてくるのを狙っても、敵はその辺は賢く攻撃可能な状況を維持しつつ並行移動してくる。
そのため、いちいち近づく必要がある。
種類によっては、こちらを通りすぎて空きマスに攻撃後移動するエネミーもいる。
これは近づいてもまた後ろに抜けられたりするだけなので、無駄に近づくだけではキリがない。
まあ、対処の仕方は十分あるが、やはりテンポが悪くなる。
他にも個性と呼ぶにはストレスが溜まり過ぎるエネミーが満載している。
おそらく不快感を感じずにこれはまた一つの個性だな、と全てのエネミーを寛大に受け入れられる人は本当にごく一握りだと思われる。
・トロフィー要素
サバイバルダンジョンという、このゲームの本質とは異なるものが混じり、それがトロフィー要素にちゃんと含まれてしまっている。
アイテムコンプのトロフィーがレ
アリティも含めてなのか?次第。
これがレ
アリティも含めてならいきなり地獄行きレベル。
現状オンライン接続者が2万弱で完全コンプが20名ちょいだったはず。
このゲームが廃れ枯れ果てるまでに100名いくかすら不明。
・一部UI
トロフィーを達成する上で、アイテムの上に×を押しながら乗ったら、アイテム情報が出るなどのローグライクの基本的な要素が満たされていないのも気にかかる。
見るにはいちいち足元を調べ、Newマークがあるかチェックする必要がある。
それに加え、両手で同じ装備を装着した時のみ使えるスキルを見たかどうかが分かる様、それについても分かる様な表示があればよかったが、ないため残念。
・良くないと思った点でほとんど共通して言えるが、バランスの悪さ
バランスさえ良ければ、もっといいものになっていたのに、という部分が多すぎ。
言い換えれば、未完成的な状況。
とはいえ、フリーズ等はなく、致命的なバグがある訳ではない事を考えるとデバッグはそれなりにされているとも言える。
一番よろしくない部分は、敵をほぼ一撃かこちらが一撃かの両極端な点であると感じる。
そのため、どうしてもDEF特化になり、個性が失われてしまっている。
そのバランスのせいで付属品としての天使はいるが、はっきり言って役立たず、そんなおまけまで連れている方がよっぽど難易度が高い。
天使を生かしながらプレイするのを意識する=縛りプレイと言ってもいい程。
と、システム面は以上ですが、すでに長くなりすぎたのと、個人的に重要視しているのはシステム面についてなので、後はかなり手短にします。
【ストーリー】
-良いと思った点-
・1話
-良くないと思った点-
・ストーリーの劣化
・1階層ごとに入るテンポの異常な悪さ
・中身の感じられない天使や悪魔達
【グラフィック】
-良いと思った点-
・天使や悪魔達のあくまで見た目
・OP(かなりいいと感じた)
・1話
-良くないと思った点-
・アクションOFF設定時でも長いモーション
【サウンド】
-良いと思った点-
・OP(すごくいいと感じた)
-良くないと思った点-
・特別ない(逆に言うとそれ以外の印象が薄い)
いや〜偏ったレビューになってしまった、うん。
なんか、まとめるつもりがまとまらずに終わってしまった。
最終的に言えるのは、やり込み系ゲームの割にやり込める要素は少ないですよ、って感じです。
ディスガイア系(ラ・ピュセルから)は全部購入してきた身ですが、今後この手のローグライク系が発売されても様子見になりそうな雰囲気。
参考になるか分からないですが、レビュー者は200時間プレイ・練武上級(+10)までクリア・おまけでサバイバルもクリア。