Paperback1〜4巻とDVDとBLU-RAY DISK を購入して Under
world にどっぷり浸かっていますが、映画はケイト・ベッキン
セールのの魅力が勝っていて見とれてしまうので全体的にグロ
テスクなイメージにならずに済んでいます。
でも、この本を購入してみて、作者のイメージは
タイトルから
察するようなダークでグロテスクな世界観だったのであろうと
いうことが分かりました。
そのダークなイメージを表現するために非常に粗い感じのほと
んど版画絵かと思うようなベタで塗りつぶしたイメージで描か
れています。
正直に言ってケイト・ベッキンセールのファンか映画のUnder
world が気に入っている人には、つらい作品です。一言で言う
ならグロイ。あまり読みたくない感じの。
また、この書籍の後半はRed in Tooth and Claw という物語
です。
なお、ほとんど同じ感じの書籍 UNDERWORLD MOVIE TRILOGY
も購入してしまって後悔していますが、そちらの方は前半は
全く同一内容で途中からストーリも絵も異なります。後半は
Underworld Evolution になっています。
xbox360版も持っていますが、もしPCスペックに問題がなければPC版の方が断然いいと思いました。とにかくビジュアルがきれいで、作りこまれたトゥームの世界を十分に堪能することができます。このシリーズ共通して言えるのですが、高解像度か否かが直接ゲームの難度、快適度に直結するので、コンシューマでやった方ももう一度PC版でやってみることをお勧めします。かなり手応えが違って感じるのではないでしょうか。PS2版の「美しき逃亡者」が出たときは、この先トゥームはどうなってしまうんだろう、と不安に感じましたが、今作も含め最近の三作品はなかなかよくできていると思います。
不穏な感情を駆り立てられる装丁のこの大著には世俗、観念すべてが叩き込まれるように描かれる。ドン・デリーロの尽きる事を知らない言葉が力感をもってラストのカオスまで不穏な響きを称えながら進んでゆく。僕はこの小説を読み「純文学の意義ってなんだろう?」という青臭い事を考えてしまった。その意義が<今・ここ>を揺らがせ、貫く事であるのならばこの小説はその力を十二分に持ち合わせている。大げさな所謂社会糾弾派小説でもなく、やみくもに個的な世界を温めるのでもなく、ドン・デリーロは世界そのものを描く。久々に出会った最強の小説の一つ。
追記:残念ながらこの作品スタイルでは売れないだろうし、絶版になるのも致し方ないですな・・・。過去翻訳作品もすべて絶版でユーズドで高値だし。個人的には
ノーベル文学賞を受賞して過去作が再販される事を願います。