このような特定の作品世界を歌った曲集は、言うまでもなく、その作品世界を知っていてこそ、その奥行きを味わえるものです。
私が一番心に残った曲は「ぼくは知らない」で、これは二世の亜久竜夫が初代
タイガーマスク・伊達直人を想って歌ったイメージの曲です。
愛や正義とは何なのか、僕は知らない。口にする人は多い。だけど、本当の愛や正義が何なのかは、あの人(伊達直人)のリングでの生き様や、幼い子供を救うために死んだ死に方を見れば分かるのではないか。あの人の志を継ごうとする僕は、あの人のようにやれるだろうか……。
伊達直人の人生や、亜久竜夫の想いに思いを馳せると、胸に沁み入るものがありました。
他「ぼくらの
タイガーマスク」は菊池俊輔節が味わえる心地よいヒーロー曲ですし、「リタ」は作中でも使われた名
バラードです。作曲は、すべて菊池俊輔氏のもので、すべての作詞は保富康午氏です。あの頃の東映系アニメなどで馴染みのある方々でしょう。歌手も、水木一郎、川島和子、かおりくみこなど、聞き応えのある方たちです。
ところで、なぜ、この作品のBGM集は出なかったのでしょうか。名匠・菊池俊輔氏の曲ですし、作品に惚れ込んでいる私には、名曲が数多く耳に残っています。もし「二世」のみでは採算が取れなさそうであれば、初代(作曲は同じ菊池俊輔氏)と二世のBGMおよび主題歌を収録して「
タイガーマスク・ミュージック・コンプリート」などと題して新発売してみては、いかがでしょうか。これならニーズがありそうです。
まだ買ったばかりであらゆる動作などを検証したわけではないのですが、とりあえずe
SATA接続によるスピードが爆速で驚いたのでレビューを書きます。
私のパソコンにはe
SATAポートが無かったため、バッファローのIFC-PCIE2ESをパソコンのPCI Express
スロットに
増設し、裸族の二世帯住宅と接続しました。この製品が凄いというよりも、e
SATAという規格が凄いというべきなのかもしれませんが、とにかくデータの移動が速くて最高です。もう二度とUSB接続なんかには戻れません。
パソコンの
電源が先に入っている状態で、後から本機の
電源を入れてもパソコン側でHDDを認識してくれないようです。これはe
SATAの仕様なのでしょうか? この場合、パソコンを再起動するか、またはWindowsのデバイスマネージャを開いて「SCSIとRAIDコントローラ」内の「BUFFALO IFC-PCIE2ES」を右クリックし「ハードウェア変更のスキャン」をすることで、本機を認識してくれます。 ※注:「BUFFALO IFC-PCIE2ES」の部分は、各自がお使いのパソコンによって当然変わってきます。
試しに、巨大な動画ファイルなどをいくつか含む28.2GBのフォルダ1個を、内蔵HDD(PATA 320GB)から裸族の二世帯住宅内のHDD(
SATA 1.5TB 7200rpm)に移動してみました。所要時間はおよそ12分。e
SATA、恐ろしく速いです。これがUSBだったら何倍かかることやら・・・。
アクセスランプの点滅具合から推測するに、e
SATA接続部分はボトルネックになっておらず、内蔵HDD側の読み出し速度などがボトルネックになっている感じがします。もしもUSB接続だったら、確実にUSB部分がボトルネックになっていただけに、これは素晴らしい!
HDDへのアクセスを示すランプは、製品のコーナー部分にあります。したがって、正面からだけでなく左側面からもアクセスランプが見えるため、とても便利です。
また、HDDの装着はびっくりするほど簡単です。従来のPATAのHDDのように、着脱が異常に固くて持ちにくいプラグと悪戦苦闘することもなく、スッと入れてパタンと扉を閉じるだけ。筐体もかなり
コンパクトだし、もう最高に快適です。
久々に会心の買い物をしたと感じています。
中世ヨーロッパ、キリスト教至上主義とも言える社会に、広大な法治国家を築きかけた、いや、30年間であれば、築き上げた、というべき、神聖
ローマ帝国皇帝にして
シチリア王の、フリードリヒ2世の生涯を追った評伝。上巻は、強力なライバルに囲まれながら、3歳で
シチリア王位を受け継ぎ、16歳で神聖
ローマ帝国皇帝の称号を頂いたフリードリヒが、様々な立場の側近に支えられながら、その地位を固め、歴代法王との確執をしのぎながら、無血十字軍によるイェルサレム奪回、南
イタリアの法治国家化という画期的な事業を実現するかを追う。
ローマ人の物語から続くシリーズ作品同様、膨大な資料の裏付けによって歴史の流れを正確に描き出しながら、資料が語っていない、フリードリヒや法王、イスラム社会のスルタンらの決断の背景などは、研究者ではなく作家として、大胆だが説得力のある考察で語り、塩野七生氏の真骨頂を味わえます。それにしても、スルタンとの軍事、政治上の駆け引きと、宗教を超えた信頼関係構築をフルに生かし、当時のキリスト教信者の悲願であったイェルサレム奪回を果たしたフリードリヒの能力と先見性、それに対して、キリスト教徒の血を流さず、異教徒との妥協によるイェルサレム奪回など、偉業どころか破門の対象であるとする、法王や枢機卿の頑迷さ、原理主義の落差。人間の歴史の悲しさと希望を、ともに味わうことになるストーリーです。
日本人になじみの薄い中世ヨーロッパ史ですが、塩野七生ファンならずとも、歴史が好きな方には、大いに楽しめる作品でしょう。そして、塩野七生氏がずっと書きたかった、という人物だけに、ファンにとってはユリウス・カエサルに次いで(失礼、私見です!)魅力的な人物像が見えてきます。