今朝(11月23日)、テレビ番組(東京MX「西部邁ゼミナール」)を見ていたら、紫綬褒章も受章したことのある黒鉄ヒロシさんがゲスト出演して本書が紹介されていて、面白そうだから近くの本屋さんに走って読み始めたら、面白くて、止まらなくなっちゃいました。正直に言うと、お二人とも教養人だから、無学な私には難しい箇所がところどころありましたけど、それもまた知的好奇心をくすぐられたというか(ちょっとエラそうかな?)、自分の頭が少し良くなったような、「高尚な気分」に浸れました。この本のコンセプトは、黒鉄さんが「今なぜ、日本、世界、人類は劣化しているのか」ということを、ご自身が「猿」(!)を演じ、「仙人」と崇める西部さんに尋ねるという、ユニークなものです(黒鉄さんの挿絵がまた、面白い!)。黒鉄さんは西部さんを立てて、自分を「猿」などと言っていますが、黒鉄さんがの歴史、文化、芸術に関する考察が「余人をもって代えがたい」というか、とにかくスゴイ! しかも、時代状況を踏まえた議論なのですが、おそらく何十年後かに読んでも風化しないような、普遍的な価値を説いているように思われました。何しろ、今日の「人類の劣化」を原始人時代にまで遡って論じているんですから! あらためて、ご両人は現代日本を代表する「知性と感性の良心」だと思いました。
館さんの山岡係長はずっとリアルタイムでみてきましたが、今回に限って言えば、金子さんと大路さんの動きに焦点を当てすぎたという感じでした。 かつて、「太陽」のCPだった方が企画していたのですが、「過去の栄光に拘りすぎて本当の物作りを忘れていた」と著書に記してありますが、確かにそれもあるかも知れませんが、それは、プロデューサーや監督の腕次第だと思います。 また、その方は著書に「太陽」は自分と製作会社側のCPと故人となったチーフライターでできたものと記してありましたが、何か、ドラマを私物化している気もしました。 今は、いろんなシリーズものでも、プロデューサーは交代しているんです。 「太陽」のCPだった方々は原作という型で身を引かれ、新しい方に任せてみたらいかがでしょうか? 基本はそのままにしながらも、それに囚われず新しい要素を取り入れたら、もっといいものが作れるかも知れません。 それに期待することにするという意味をこめて、星も3つにしました。 話をこの作品に戻すが、大路さんが刑事役にはまっていたのは意外でした。 あ、そうそう、勿論、館さんがボスでお願いします。 あと、後年、放送された、西部警察はビデオ撮りだったが、これはフィルムどりだったので、これも高く評価したい。 アクションはフィルムでないと絵になりませんから。
また、これがビデオ撮影だあったら、つまらなくなっていたかも知れません。
今後作るときもそうしてほしいのと、それに高く評価する意味をこめて、さらに星を加え、4つにしました。
本書は「コミック乱ツインズ戦国武将列伝」(リイド社)に掲載された作品に大幅加筆し、
かつ描き下ろし作品を加え編集したものだそうです。
私は本書で初めて読みましたが、これは面白い! さらに奥深い…
『幕末暗殺』、『坂本龍馬』、『
新撰組』以来、黒鉄ヒロシ氏氏の歴史モノを久しぶりに堪能いたしました。
「たかが漫画、されどマンガ」ですね。
司馬遼太郎氏の小説でいえば、「話はそれるが…」から始まるサイドストーリー的な珠玉の短編集です。
この面白さの所以は参考文献に裏打ちされた考察です。
雑誌『歴史街道』12冊を除いても30を超えています。
またひとつひとつのコマに味わいがあること、
さらに独創的な「変容」でストーリーが展開していく表現手法もたまりません。
国宝刀『へし切長谷部』の話題から始まり、安土城の謎に迫る『信長と蛇石』(これは4話構成)。
小栗栖で落命した
明智光秀の最期を描いた『光秀の首』。
近年、歴女に人気の長宗我部元親の無念を茶化した三部作『怒れる元親』、『さらに怒れる元親』、『さらにさらに怒れる元親』。
『へうげもの』(山田芳裕著)で全国区入りした『上田宗箇』に知らぬ人はいない『山中鹿介』。
『左近の正体』は、
石田三成の臣・島左近、『傾く慶次郎』は前田慶次郎。
隻眼のふたりを描く『独眼竜政宗』に『山本勘介』(2話構成)。
最終は『家康 or NO』二題で〆ています。
都合、18編には、ウィット、ブラックジョーク、史実を究明する薀蓄が盛り沢山!
さらにプロローグ&エピローグまで用意された極上のエンターテインメントです。
未読の方は勿論、再読の方にも十分に楽しんでもらえるように配慮されたエディション版です。