本書の著者はカラスが好きで好きでたまらないという人で、カラスの魅力(高い身体的能力と知性)や、ライフサイクル等を詳しく紹介してくれる。文章もとても読みやすい。私はある事情によりカラスを身近に知り、カラスを憎からず思っているので、とてもおもしろく読んだ。特に、すべり台やウィンドサーフィン等の、カラスの遊びの話がおもしろかった。毛嫌いされているカラスだが、知ってみると、とても賢くておもしろい生き物なのだ。ハシブトガラスの最大のチャームポイントはつぶらな瞳だ、の記述には大賛成。
ただ、前半はとてもおもしろかったのだが、後半はネタが尽きたのか、ただの「カラス漫談」になってしまったのが惜しい。
また、巻末付録のカラス本のリストは、
タイトルに「カラス」と羅列しているだけで、芸がない。せめて、カラスを自然科学・社会科学的に解説したノンフィクション、カラスが主役の動物文学(児童文学含む)、
タイトルに使われているだけで内容はカラスとは直接関係ない本…等の分類はしてほしかったと思う。
田中美佐子と
黒木瞳に囲まれた、トレンディードラマ全盛の時期の作品ということで、ライトな内容を想像されてしまうかもしれませんが、注意! これは素晴らしく熱血一直線なドラマです。
法廷ものの多くは一話完結で事件を解決させる手法をとっていますが、この作品では1クール通して一つの事件だけを扱います。コレがまず他とは少し違うところ。11話かけて裁判が二転三転していくさまをじっくり描いてくれています。そうなると途中でダレそうなものですが、高島政伸のキャラを見ていると全然飽きがこないんだな。
また、長く付き合った事件だからこそ、最終話解決編でのカタルシスはたまりません。
ちなみに脚本の長坂秀佳さんは昔いろいろな特撮の脚本を書いていました。女
弁護士たちに、絵に描いたようなあだ名をつけるあたり、その余韻が‥‥?