金城武、ブリジット・リン、トニー・レオン、フェイ・ウォンという豪華キャストで
94年(日本では95年)に公開された
香港映画『恋する惑星('94)』のオリジナル・サウンドトラック盤です。
フェイ・ウォンは出演以外にも主題歌の歌い手として参加しています。
さて本サントラ盤にはフェイ・ウォンの歌う「夢中人(ザ・クランベリーズの「Dreams」のカバー)」と
「白昼夢(コクトー・ツインズの「Bluebeard」のカバー)」の2曲が最初と最後にそれぞれ配置されていて、
残りのトラックには劇中で流れるインストものが収録されています。
そのインストものは本編で印象的に使われていたナンバーばかりなので、
映画を観た人なら各シーンが思い起こせてなかなか面白い内容になっていると思います。
金城パートって要らないのでは?と思った時期もありましたが、ややミステリアスでスリリングな雰囲気のナンバーや
アジアのゴチャゴチャした感じが伝わってくるインストは、むしろ金城パートのナンバーの方が秀逸で、
その物悲しさや哀愁感からは何となく『男たちの挽歌('86)』と同系統の
香港ノワールの匂いが漂っています。
恐らく権利関係の問題で収録されなかったと推測される
ママス・アンド・ザ・パパスの名曲「California Dreamin'(夢のカリフォルニア)」の件だけが非常に残念です。
フェイ・ウォンの初登場時に印象的に使われ、以降フェイのテーマ曲的な扱いであちこちで流れていたので、
これは頑張って収録して欲しかった…。
(以上、拙ブログ「ほぼ週刊ろっきんf」より抜粋)
日本における王家衛ブームの火付け役となった傑作。二つのエピソードが無造作に並列された構成、クリストファー・ドイルらによる、手持ちカメラを使用した独特の画面と斬新な編集術、金城武やフェイ・ウォンら、清新な俳優陣の存在感が、新しい映画の到来を確信させてくれた。
失恋男役の金城武&男に裏切られた女役のブリジット・リンの1話と不思議ちゃん(?)役のフェイ・ウォン&失恋男役のトニー・レオンが演じる2話目のオムニバスドラマです。1話目はブリジットの演技が良かった。ずっとサングラスをしたままなのに彼女のやるせなさや哀しみが伝わって来ます。恋の賞味期限話も良いですよね、必死にパイン缶を食べる金城武良かったです。2話目はラストが良い。本当に好きな人の生身に近付く不安に逃げ出してしまうフェイ。ラストのトニーはそんな彼女の全てを受け入れたようでとても素敵でした。