傑作など一本もないのに現在も大作監督として不思議と生き残っているエメリッヒ監督の記念すべき
ハリウッド進出作第一弾である。
主演は二大ブレイクしそうでしないまま終わってしまいそうなヴァンダムとラングレン。
プロダクションも主演も完全B級映画だが、エメリッヒならではの中身スカスカなのに不思議と大作に見えるエメリッヒマジックが発動し、予想外の大ヒットとなりその後スターゲイト(つまらない)でステップし、インディペンデンスデイで大ジャンプするわけである。
善人のヴァンダムと悪のラングレンがサイボーグに扮して、戦うSFアクションだが、舞台の殆どはアメリカの荒野と
ドラゴンボール形式で予算は
節約。
実際、映画のストーリー自体も善人のヴァンダムと悪のラングレンがサイボーグに扮して戦うという設定から予想される範囲外のことは何も起こらない平凡なストーリーであるが、期待せずに見るというエメリッヒ作品の鑑賞心構えに忠実に見ればそこそこ楽しめる作品にはなっている。
格闘アクション物の中では、ピカイチではないでしょうか?
格闘シーンの他にも、カーチェイスや銃撃シーン(特にヴァン・ダム敵陣地への長回しシーン さすがピーター・ハイアムズと言ったところか)も水準以上の出来。
ストーリーもテンポ良く進み、
ブルガリアでロケしたという映像も良い効果を出していると思います。
特典の監督とラングレンの音声解説では、本作の製作秘話の他に「ロッキー4」や「エクスペンダブルズ」の話も含まれていて、なかなか興味深かったです。