この映画を観て、京劇にも現代的な要素を盛り込んだ題目があったことや、当時初めてアメリカ公演が行われたことなどを知りました。
一個人としての幸福を犠牲にし、役者として生きざるを得なかった梅蘭芳の真摯な人柄が感じられました。 中でも青年・梅蘭芳の舞台は本当に美しく、途中、成人・レオン・ライに交代してしまったのが残念に思えたくらいでした。
ただ、京劇を描いた同監督作品の「さらばわが愛〜覇王別姫〜」に比べると、好みの差はあれ、残念ながら圧倒的な迫力を感じさせた前作には到底及ばない、と言わざるを得ません。
京劇を通して繰り広げられる人間の愛憎や歴史に翻弄される悲劇などを描いた前作の重厚な世界観は、観ていて辛さを感じるほどでした。 特に女形を演じた
レスリー・チャンの存在感が素晴らしかったのですが、唯一美しさという点では今作品は引けをとらないかもしれません。
もし、まだ見ていない方には是非一度「〜覇王別姫〜」をご覧になることをおススメします。
中国本土から返還まじかの
香港に出てきた男女の十年もの歳月の物語。
最初から最後まで完璧に心を掴まれた恋愛映画の傑作。
香港が返還されて10年以上になるので少し古い映画だが
いまだに自分恋愛映画ランキングの不動の一位。
また二人の脇の人物達の物語も秀逸。