東
京都内、
古本屋の2階を間借りする30代前半の童話作家「加茂 忍」、
石立鉄男扮するこの主人公、童話作家だけでは食べれないの
でアパレルメーカーのサラリーマンをしている。
人生は忍(にん)の一字
ということで「忍(しのぶ)」と命名されたが、
けっこう短気で怒りっぽく、おっちょこちょいで、底抜けに人の良い、
この男、サラリーマンとしては冴えないが、なぜか同僚の大原麗子
扮する OLと婚約してたりして、それなりに人生をエンジョイしている。
そんな彼が、
樹木希林扮する不思議な家出婆さんや、その孫娘の
渚(坪田直子)と出会って日常・人生が少しづつ変わり出す・・
コメディーやファンタジーな要素も十分あり、その面でも楽しめるが、
登場人物達が、夢と現実・愛と夢などの2者択一を迫られる切ない
シーンが随所に発生し、気まぐれながらも厳しさから逃げない彼等の
生き様から学ぶ点も多い。
いつの時代・どの世代でも楽しめる、珠玉のドラマだと思います。
石立鉄男の主演作品は家族との”しがらみ”をテーマにした ものが多
いように思うのですが、
「気まぐれ天使」では、見事に家族の”しがらみ”を持たない(ひとりっ子
で両親は亡くなっている)”加茂忍”が、底抜けの人の良さ故に、 周囲
の人々に振り回されドラマが生れていくというもので、 私の感性にぴっ
たり合いました。
「気まぐれ天使」は、数ある「石立鉄男ドラマシリーズ」作品の中でもとても不思議な雰囲気を醸し出しています。都会の厳しい現実の中で、童話作家を夢見る主人公「加茂忍」。彼を見守る周囲の人たちは皆暖かく、時には厳しく、時には優しく、彼を応援しているのである。その励まし方も人それぞれで、彼を「夢の世界」へ留まらせようとする婆さまやなぎさ、彼をあきらめ自分の夢をつかもうとする妙子、現実の世の中で彼をきちんとさせたい榎一やともえ御前等など…見所は一杯である。リアルタイムで観た子供の頃は「ただ楽しいドラマ」という印象だったのだが、歳を重ね、再放送を観る度に、その奥深さに唸るような気持ちです。このドラマは、夢見る、心優しき人たちにぜひ観て頂きたい。時間を忘れ…何度も繰り返して観てしまう事でしょう。
最後に、このドラマの主題歌を唄っているのは、現在日本のゴスペル・シンガーの第一人者「小坂忠」氏で、同名サウンド・トラック盤でも見事な名唱を聴かせてくれます。こちらもやはり、必聴です!!
雑居時代にハマリ、入れ込み、惚れ込んで再放送やCSでの放送があるたびに見続けている中、「気まぐれ」も見たいな~とずっーーと思っていました。そんな時、DVDボックスの発売とのこと。即買いです。あんだけ見たかったのに今だ封もあけずコレクションとして大切に保管してありますが、いつでも見れるとの安心感と余裕に浸っている状況です。当然「雑居」のDVDはゲットしているので、今は持っている満足感をもう少し堪能し、しかるべき時期に一気に見たいと思います。
石立鉄男主演で76年〜77年に放映されたドラマ『気まぐれ天使』の放映当時に発売されたサントラアルバムの復刻盤です。歌&演奏はこのサントラ盤のために集められた小坂忠&ウルトラ 音楽を石立ドラマシリーズ全作を担当した大野雄二 ドラマの出来は今ひとつだったがこのサントラ盤は凄くいいですよ