届いて開けて中身を確認すると、重い流石ケプラー使ってるだけの事はあります…一度「傷は付くだろー」って思いガスガンで試しに打ちましたら、BB弾(0.20)が負けてました。
傷も割れたBB弾の後があるくらいで全く無傷です。
目の部分は説明通り中でつけるのは無理なので市販の針金を加工してはめましたが、とても良い商品でした。
筆者については本書を読むまで知らなかったが、外務官僚OB。経歴的には亜流なのかもしれないが、
エジプト、イラク、ヨルダンの大使館での勤務を経て、シリア大使で退任しており、中東の
エキスパートのようだ。ここ最近こそ尖閣諸島をめぐる日中の対立が世界の注目を集めているが、現在、国際社会における最大の注目事項はシリア情勢である。しかしながら、まだまだ日本におけるシリアへの関心度は低い。複雑極まりない現代中東の歴史とシリアの位置づけが大きな要因だと思うが、本書はシリアをめぐる歴史を丹念に解きほぐしており、本書を読むとシリア、さらには中東を見る目が間違いなく変わる。最高のシリア入門だと思う。
アサド政権=独裁政権=悪というのが欧米諸国の見方であり、日本政府もこの見方に従ってシリアに対して各種の制裁を発動している。しかし、筆者はシリアに対するこの「常識」的な見方に懐疑的である。シリア大使としてアサド大統領をはじめとするシリアの要人と実際に接した経験を踏まえ、アサド政権はあまりにも単純な「常識」的な見方によっては理解できない、と説く。着任先の国に愛着を感じてしまうという外交官の性と筆者のリベラルな思想が、筆者をして欧米諸国のシリアに対する見方に反発せしめているのだろうが、このような「常識」破りの書物が日本で出版されたことは喜ばしいことだと思う。シリア大使として得た情報が散りばめられているので、説得力は十分。中にはなかなか機微な話もある。筆者には今後も中東問題で発言を続けていただきたいものである。