志村貴子、新連載待望のコミック化です。
思春期の女子高生がメインのストーリー、複雑で少し可笑しい家庭環境から逃げ出す女子たちの視点を主軸に物語は進みます。「ムスメへ スグカエレ ハハヨリ」という、家出したりえに届くハハからメッセージ、このハハが男であり(元パパで離婚ずみ)現在彼氏がいるという状況も思春期の彼女を困らせる問題の一つです。ただ、志村さん独特の柔らかな
タッチが物語を柔らかに、仄かな光を予感させます。兄弟、親子の絆を柔らかに書いている作品です。
恐るべしはカッ
プリング曲の『Lovin'Darlin'Forever』です。これほどスッと心に染みる歌も珍しいです。ぜひ一度お聴ききあれ!!
志村貴子原作(先頃コミックス全8巻で完結!)、2009年7月よりフジテレビにて放送されたTVアニメ「青い花」全11話のBlu-ray BOXです。
外箱と、イラスト付きの表紙にBDトレー2枚が付いているデジパック仕様の中身。表紙込み12ページのブックレット付。
ブックレットはDISC1、2のそれぞれの内容をまとめた2ページ、キャラクターをまとめた2ページ、DVD全5巻等に使われたイラストを4ページにまとめたイラスト
ギャラリー、
スタッフリストと言う内容です。BOXと言いながら全11話がBD2枚に収められた
コンパクトなセット・・・片面2層BDのおかげですが、正直ちょっと物足りない感もあるかもしれません。
但し、中身は文句なく素晴らしい!
春(4月)から冬(12月)にかけての移ろう季節の中・・・二つの女子高を舞台に繰り広げられる少女達の様々な恋愛模様・・・煌めく日々を余すところなく、繊細な
タッチで描き切った名作です!
主題歌、劇中歌、演劇祭で取り上げられる劇の内容、更には授業風景まで含め、多感な少女達の日常を味わい深く描写しています・・・。
BGMも非常に繊細・・・胸の疼きや迷い、切実な恋心・・・微かな肩の震えと嗚咽・・・若さと純粋さ故の苦悩の様が手に取るように分かる・・・全体としての出来は空前絶後かもしれません・・・。
横浜〜鎌倉〜江の島を舞台にしたご当地アニメと言う面もあり、思わず聖地巡礼に出かけたくなる描写があちこちにあって楽しめます。
いわゆる「百合」系の描写も極一部にありますが、「好き」という「思い」の素晴らしさを様々な描写で表現している作品として広くお勧めします。