何と言っても、ジャクソン・ブラウンの歌う
バラードが最高です。特に久しぶりに共演したデビッド・リンドレイのスライドギターはジャクソン・ブラウンの「レイト・フォー・ザ・スカイ」「プリテンダー」「ランニング・オン・エンプティ」が好きな方には、涙無くしては聞けないはずです。勿論ボニー・レイット、タージ・マハール達の曲もリトルフィートファンにはたまらないはず。
もう一つの特徴は音質の良さ。いわゆる米国(特にライノ)のリマスターされた音質に近い音質で、分離の良い音が特徴です。大きめのCDショップでもあまり見ないCDですが、アサイラム系・ウエストコースト系が好きな方は、コレクションの一つとして持っておくべきCDでは無いでしょうか。
バーズ・FBB・マナサスなどのグループで過小評価されてきた感のあるこのクリス・ヒルマン。地味な音楽・控えめな態度で、脇役にしか見えなかった。しかし、ソロ2作目の本作品ではまさしくウエスト・コーストというべき爽やかなロックを聞かせる。1作目のカントリー・ロック風味のアルバムもよかったが、これぞ、その後の活躍を暗示するような「ひとかわ剥けた」サウンドだった気がする。
彼の作品で一番ロックしている。(カントリー・ロックの作品なら、やはりDRBでしょう。)あくまで、ウエスト・コーストの心地よいサウンドが好きな人におすすめです。例えると、ジミー・メッシーナの『オアシス』のような・・・。リラックスするための音楽です。イーグルスの『ホテル・カリフォルニア』とは別の世界です。