この作品は、男と女の恋愛とその複雑な気持を描いたものであり、それだけといえばそれだけであるが、
イタリアの歴史と雄大さが場を盛り立てている。
イタリアのこの場所で何度もこんな偶然はないだろうと思いつつも、男と女が再び恋愛関係になることを応援してしまう不思議な映画でる。
ケリー・チャンからうかがえる知的さ、竹野内豊から感じられる純真な心が、見る人の心を癒してくれる、そんな映画でもある。
あまりもの偶然さに茶々を入れなければ、面白く見ることの映画であると思う。
他の配役の存在意味がわかりかねたので、星を4つにしたが、一度は見てもそ損はないと思う。
表のユースケの考えと、それに対する裏(素)裕介の意見が交互に出てくる。表ユースケの文面はどことなく尖っていて、「この人無理してるのかな」とたびたび思わせる。
彼のいう、「『お互いが高めあう、そんな恋愛したい』というが、二人でいるときぐらいリラックスさせてくれ」という主張には、胸が熱くなった…。そのとおり!
また、
タイトルに書いたが、“ラーメン屋に並ぶ裕介”など写真も満載なので、それだけ見ても良い。
2013年、AKB48総選挙で第一位に輝き、
「恋するフォーチュン
クッキー」のセンターポジションを掴んだアイドル指原莉乃が主役のコメディー映画です。
2014年、AKB48総選挙シーズンの佳境の中、本映画「
薔薇色のブー子」が公開されました。
「
薔薇色のブー子」のほか、内田裕也とのシングル「シェキナベイベー」(本映画主題歌)、
Not Yetのアルバム「already」などリリースラッシュと重なり、そうしたタイミングも作用したのか、
映画館の入りは決して芳しくありませんでした。
指原さんは本映画を「遺作」と表現されています。
これは、AKB48グループの女優志望のメンバーを気遣っているところもあると思いますが、
本人自身、女優としての関心はさほどないようです。
それがかえって主人公「幸子(ブー子)」の淡々としたキャラクターを、絶妙な塩梅で成立させています。
この映画を秋元康氏は「良い意味で頭が空っぽになる」と評しました。
福田雄一監督との掛け合いが面白かった深夜番組「指原の乱」の勢いそのままに、
頭が空っぽになるほど、指原さんの変幻自在でラブリーな表情に魅了されます。
ブルーレイが見れない方は、是非「
薔薇色のブー子 DVDスタンダードエディション」をご購入下さい。
朝日新聞に連載されている三谷幸喜のエッセイの単行本化。およそ1年分が収録されている(ということは1年に1冊しかでないということ)。
今回のメインは、三谷幸喜が監督した映画、『マジックアワー』の話。巻末にはその映画の資料も収録されている。
このエッセイ集も7冊目だけど、昔に比べると彼の仕事(舞台や映画)の話が多く、昔のように
小林聡美との絡みや彼の日常での失敗談が少ない。そっちの方がなんだか親しみがもてて好きだ。
でも相変わらず、達者な文章で読ませる。