![]() 風立ちぬ (ぶんか社文庫 ほ 3-1) |
『風立ちぬ』です。堀辰雄の代表作です。
主人公の愛する人、節子は、当時不治の病だった結核で、高原のサナトリウムに入ります。主人公も共に高原へ赴き、死に行く節子を見送ることになります。 その過程の物語です。 全編にわたって、ほとんどが心理描写と情景描写、という感じです。 あまり動きはありません。17号室の最も重症の患者が……という程度のことはありますが……セカチューのように無人島へ行ったり墓からどうこうしたり、といった大きなイベントが無い、ということです。 それでもやわらかな文章による描写が巧みだからでしょうか、全編にわたって優しくも物悲しい雰囲気が漂っていて、高原の時の流れを味わうことができます。 どんなに若くても、人は死ぬときは死ぬ。だから、今、生きている。 特に秀逸なのが、最後の「死のかげの谷」の描写です。 主人公も節子も確信していたものを迎えて、……淡々とした谷の情景描写によって、主人公の心境が読者に伝わってきます。 古今東西、不治の病ネタの物語はいくつもありますが、結核が必ずしも不治の病でなくなった現在においても名作として輝き続けるだけのことはある、確かに名作です。 |
![]() 銀河鉄道の夜 (ぶんか社文庫) |
宮沢賢治全集を持っていてもついつい手を伸ばしてしまう表紙。
私はきたりえファンではないですが(どちらかと言えば麻里子様) 「銀河鉄道の夜」「セロ弾きのゴーシュ」「気のいい火山弾」 個人的に好きな3作品が入っているということで買ってしまいました。 字も大きいので読みやすいですし、難しい単語の語注も付いているので子供も読みやすいと思います。 宮沢賢治の作品を読むきっかけにいかがでしょうか。 |
2010-06-21の作曲&録音「堀辰雄 美しい村」
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