実は映画を観てから原作に当たった。高畠氏の講演会の後、評判のいい外国作品をアニメ化したという安易な認識を突き崩されたからだ。主人公と
魔女との対決という構図そのものよりも、キリクが孤独であることの方がより問題だった。今まで意識しなかった、童話の世界でははっきり表明されなかったせりふがあまりにも印象的だった。
「黄金(きん)がなくても生きていけるけれど、水がなければ生きていけない」
「いつでもいるんだ、わたしたちに苦しみを与えたがる人々が。その人たちをこちらは苦しめたりしないのに。そのことは分かっていなくちゃいけない、水はぬらすもの、とか、火は燃やすもの、とか同じように」
「そうか。必要なのは、前もって覚悟しとくってことなんだね」
「ときどきぼく、少しだけど疲れてしまうんだ、戦うのはいつもひとりだから…、少しだけど、自分が小さいって感じるんだ、少しだけど怖いなって思うんだ…」
母親・祖父・
魔女、また村人たちとの会話の中で、キリクが「まっぱだかな無心さ(イノセンス)」「いつも目を覚ましている知性(あたま)」「自由な知性」を、いかに使っているか。一寸法師を連想させるような予定調和のラストシーンではあるが、村の男たちの歌が個人と全体の共通の問題を提示していて、なるほどと感じさせる。また、傷ついた心の持ち主である
魔女の在り方が、ジェンダーを意識させて興味深い。
この映画、ノーマークだったんですけど見事にやられました。
なにげなしに見たんですけど、ほんとに面白い。
まさに
フランス版一寸法師とでも言うべきでしょうか。
キリクはほんとに強くて賢い赤ん坊だ。
とにかく走 る の早っっ!!! 爆笑してしまいました。笑
走る姿が可愛いのなんの。 そんでもって小さすぎ!!笑
おじさんの頭に乗って移動したり、最高です。
それと・・
魔女カラバの手下の小鬼達弱すぎです!!笑
ウィーンウィーンってスライドしながらの独特な歩き方も最高です。
魔女の手下なのにロボットっぽくしたのも良いですね。
このアニメ、ほんとにセンス良すぎです。
なんともいえない魅力ありすぎです。キリクが勝つと皆踊る。(笑)
見事にツボにはまりました。
特筆すべき点(感動するとことか、考えさせられる点etc)はもっと他に
あると思いますが、とにかく私はこういう所がツボにはまりました。
美しい影絵アニメーション。
フランス語の心地よい響き。
そしてこのなんともいえないオモシロさ。
間違いなくDVDコレクションに加えたい作品です☆
さすが
ジブリ、この絵本の絵のクオリティは秀逸です。ページをめくるたびに、絵本であることを忘れ、まるで映画を見ているかのようです。ストーリーもあったかくて、小さいキリクがヒーローとなり、村を救おうとする、、そして、それを読んでいるとどんどん心から勇気がわいてきて、さあがんばろーーーっって、とても素直に思えました。この本にめぐりあえて、よかった。
黒を基調としたバックに鮮やかに浮かび上がる花や動物たち。体をくねらせて踊る子供たちの不思議な動き。ユッスー・ンドゥールの音楽に乗って展開される神話的な物語。どれをとっても日本のアニメとは一味違います。夜の暗さ、魔力への恐れなど、神秘的な「闇」を感じさせられます。
三歳から十三歳の子供と一緒に見ましたが、怖がりつつもひきつけられ、まさに「魅入られる」といった感じで見ていました。小さい子はキリクたちのコミカルな動きに大喜び。大きい子になると異界の魅力を感じたようです。もちろん大人が見ても、面白いです。
スタジオ
ジブリということでトトロやラピュタのようなものを期待すると、ちょっと怖いかもしれません。アフリカンやアジアンの世界が好きな人には絶対にお勧めです。