ラロは
スペイン色豊かな
スペイン交響曲があまりにも有名で、それ以外は
チェロ協奏曲(これは佳品である)がたまに演奏される程度だが、それ以外の作品を集めたもの。
バイオリン協奏曲と
ロシアものの”
スペイン交響曲”ともいうべき「Concerto russe」は、
スペイン交響曲のような強烈な色彩こそないが、どれも抒情味豊かな作品であると思った。
冒頭に入っている「イスの王」序曲は、私はこの曲についてはポール・パレーのレコード(これはより直截的で素晴らしい演奏であった)で持っていたが、特にヒロイックな第2主題は感動的であり、ドラマティックな傑作だと思う。