人気アニメのタイアップという、最近のソニーミュージック特有の売り出し方のおかげで、知名度の急上昇したこのバンド。
しかし同時に、明らかにアニメのイメージとかけ離れた楽曲を提供してしまったために、インディーロック門外漢のアンチが大量発生してしまったわけですが、音楽自体はかなり良質。
サウンドはいわゆるギターロックですが、他の有象無象のバンドと一線を画すのはなんといっても、ボーカル。
この変声期の少年のような不安定で荒々しくエモーショナルな女声。これは稀有ではないかと。
文学少女が書いたようなやたら凝った歌詞や、なかなかポップな作曲センスを考えても、地道にインディーズから売っていけばアジカンレベルには達する実力は十分あるでしょう。HIGH AND MIGHTY COLORとは違って。
それだけにあの売り方は残念でならない。
今回のアルバムは、いかにも日本のインディーズロックといった感じだった前作から、
メジャーに移籍したことで、演奏面でも作曲面でも成長の跡が見られます。
ちょっとまとまってしまった感じはしますが、まだまだ伸びしろはあるでしょう。
もっとスケールのでかい楽曲が作れるポテンシャルはあるはず。
これからに期待という意味で☆は4つ。