どれも優秀盤だが、ブラームスの小品集は特筆すべき出来の良さです。この曲の代表レコーディングといっても過言ではないでしょう。
フランス人女性のグリモーが
ドイツの男性的なブラームスを得意とするのは意外ですが、とにかく演奏(そして録音も)は素晴らしいのひとことです。
これだけの優秀盤が6枚組でこの値段とは。。。しばらく在庫切れで入手困難でしたが、値段が下がった今がお買い得だと思います。
私はどちらかというと、パフォーマーが好きかどうかで、クラシック音楽のCDを選んで購入します。
私は彼女のピアノの音がとても好きです。
オーケストラの演奏も勿論素晴らしいです。
僕にとっては、ブラームスの楽曲は
ベートーベンの楽曲を洗練したもの、という感じがします。
何度も聞き返したいCDです。
【全曲に】
モーツアルトから最後のバルトークまで、グリモーの息づかいを感じる気がします。
ちょっと独特な演奏です。へブラーやクラウスのような「これぞモーツアルト」では
ないかも知れません。定番ではないかも知れないけど、このグリモー流が魅力的です。
【構成】
グリモーのアルバムの構成はとても面白いと思います。(
Bach)もそうです。
このCDは、モーツアルトが序章、ベルクとリストが本編の1楽章と2楽章のように続き、最終楽章がバルトーク。そんな感じです。私はあまりリストは聴きませんが、ベルクと列ぶと「そんなに違わないんじゃない」という気がして聴いてしまいました。
【バルトーク】
コチシュの
ルーマニアが好きです。(
バルトーク:ピアノ作品集)軽々と疾走するようなバルトークです。グリモーを聴いて、「グリモーの」バルトークも面白いと思いました。変な話ですが、そこから、クラウスの
ルーマニアも好きになりました(こちらの方が本家でしょうに)。
内容には「そうかなぁ?」と思う場面もあるのですが、自伝として読み進むと違和感なく、また、深淵な心の、おそらく一部なのでしょうけれどもその表現が文章でもグリモーさんらしく思える。
オオカミの保護へ向かったのは唐突なように思えたので、読みたく思い購入したのですが、結局、グリモーさんのピアノがまた聴きたくなりました。さすが、ピアニスト。