数年前にPC版をプレイし、非常にハマったんですが、
PSP版で発売された時には、
「このゲームって全年齢対象になってエロやグロがなくなったら軽い感じになってつまらないのでは」
と思ってスルーしてました。
今回の箱版には、田中ロミオ氏の新規シナリオが追加されているということで購入してみました。
PSP版はプレイしていないのでその比較はできないのですが、
全年齢対象なことを逆手に取ったテキストが、PC版のメタとして特に序盤のつかみとして非常に楽しめました。
後半になるとさすがにPC版のようなグラフィックはないものの、
関係を示唆したり暗示する表現が必要十分描かれており、18禁である必要はないと感じました。
以下微妙にネタばれあり。
ただ、グロに関してはかなり抑えられている印象で、
霧の最初のルートや新川との過去においてインパクトが薄い感がありました。
PC版では、関係を望まないヒロインを弱みに付け込んで犯す鬼畜な面と、
そんな鬼畜な心の闇を抱えるに至る主人公の壮絶な過去への同調具合でプレイヤーの物語への没入感を演出していると思うのですが、
箱版ではレイプに近いそのシーンが修正されているようで、主人公の闇が今一つ彫りの浅い感が否めません。
(正直、記憶があいまいなので本当にそんなシーンだったのか今一つ自信がないですが。)
追加シナリオは重い展開はなく、オリジナルエンディングを否定しない範囲で救いのある内容で、
個人的にはとても楽しめました。
総じて、PC版をプレイしていても楽しめる作品だと思います。
ただ、
タイトルに書きましたが、音声の音量が非常に小さいように感じます。
(ほかの方が書かれていないのでもしかすると環境かもしれませんが)
BGM音量を2割くらいにし、音声をMAXにした上でテレビの音量を最大近くにしてプレイしました。
(ほかの箱ゲーではテレビの音量は2割から3割くらいです)
叫び声などのシーンでは、上限が抑えられているのか他の音声よりも小さい音に聞こえ、バランスが悪いなと感じました。
音声が小さい点だけちょっと残念だったので、全体評価を4点にしました。
個人的にはやりこみ要素などは気にしないので、実績は全部は解除していませんが、
残っているのは40個中3つなので、(全ての選択肢を選ぶ、と全てのテキストを読む、それに最後の実績)
まあこんなもんかな、という気がします。
システム面は、まあ基本的な面は抑えてあり、特にストレスがたまるようなことはありませんでした。
ただ、シーンスキップ機能があるのですが、未読テキストがあってもすっとばしてしまうので、
未読で止まってくれると使いやすかったと感じました。