なぜか、アランドロンの「太陽がいっぱい」やアランレネの「死刑台のエレベータ」を思い出しました。なぜでしょうか。。危なげな雰囲気でしょうか?冷たくシャープな映像でしょうか?若い2枚目が嘘を重ね犯罪に染まるからでしょうか?明るさと暗さを兼ね備えた主人公の性格、危なげなカッコよさを持つ原田大二郎の魅力でしょうか?スピード感と言うかメリハリのある編集もなんとも言えない魅力です。
コツコツという乾いた革靴で歩く音、
フランス映画を思わせるフィルムノワール。脚本も演出も音楽もシャープで、しかも巷にあふれる表面的なスタイリッシュではない。日本の文化や風土に根付いた、最も土台のしっかりしたスタイリッシュな日本映画ではないでしょうか。ヌーベルバーグファンなら絶対見るべきですし、すべてが完成された密度の高い傑作です。最高!