ユニバーサルミュージックジャパンからの日本盤を予約で購入しました。
このアルバムを一言で表すなら…もう最高です!
全体的にベースラインやコード進行がしっかりとしたメロディアスな曲が多く、先進的な中にどこか90年代のR&Bを想わせるような古き良き雰囲気がこの一枚のアルバムから伝わってくる気がします。
そのため、円熟しているにもかかわらずどなたでも親しみやすいという、見事な作りのアルバムに仕上がっているのではないでしょうか。
注目すべきは曲調だけでなく、マライアの歌声です。
彼女の曲であれば全て聴き込んできた私ですが、前作『Memoirs of an Imperfect Angel』と比べ確実に声の厚みが復活しているのが聴いて取れました。
特に「Faded」「Make It Look Good」「Supernatural」などは、ここ最近の作品の中でも群を抜いて良い声が出ている気がします。
声の継ぎ接ぎや部分的な音声修整は多少しているのでしょうが、今作ではかなり声の調子が良いようで、待ちわびたファンの期待に応えるべく彼女がとても尽力したのがうかがえます。
マライア独特の、ささやき声と叫び声の入れ換えやホイッス
ルノートは安定感を増し、今作は叫び声の割合が前作より多く設けられています。
『The Emancipation of MIMI』ほどの迫力ではないですが、初期のようなパワフル重視なマライアがお好きな方でも少しは納得していただけるのではないでしょうか。
余談ですが、あのパワフルな歌声は20代であったからこそ成し得たもので、あのまま歌い続けて声を酷使していたら今頃このようには歌えていなかったでしょう。
彼女は長く歌い続けるために声の温存を選んだのです。
またそれは本来彼女が最も好きな歌唱スタイルでもありました。
私自身も、終始パワフルに歌われるより、ここぞという時に小出しにされたほうが有り難みが実感できます。
ところで、
ジャケット写真に関してなのですが、少し古く(若く)感じるのは気のせいでしょうか…。
眉の描き方や頬の感じからして2005年前後の写真のようにも見えますが、冊子の中の写真と蝶の指輪が同じということもあり、確証がないので詳しくはわかりません。
ユニバーサルミュージックジャパンの担当者の方による特典交渉の末にこうなったのだそう。
オリジナル盤の
ジャケット写真と同時に撮られた全身写真があるのですが、どうせならそちらのほうにしていただきたかったです。
しかし、日本盤だけの
ボーナストラックとして『America The Beautiful』を入れていただいたのにはとても感謝しています。
この曲をマライアが歌ったものはこれまで販売はされておらず、ライヴ映像などでしか聴くことができなかったものですので。
そのため海外のネット上でも日本盤は話題になっていて、海外から日本盤を予約した方もいるようです。
私はマライアの歌声がたまらなく大好きです。
これが彼女の最後のアルバムではないかとの声もファンたちの間でささやかれていますが、私は彼女が命尽きるまで私たちにその歌声を届け続けてくれると信じて、マライア・キャリーという偉大なる歌姫をこれからも追い続けていきます!