古い映画なんですけど、構図やセットの映像の使い方がアート作品っぽく作られていて、同じ時期に似たテーマで撮られた「未来世紀
ブラジル」のドタバタぶりに較べると、ジワーッと映像美が感じられます。ユーリーズ・ミックスの音楽も、さすがにシンセの音は時代がかってショボいんだけど、やっぱり素晴らしい。この時期のデイブ・スチュワートは天才ですね。
もしかしたら、原作の小説よりも良くできてるんじゃないか(笑)という予感さえさせる佳作です。とにかく暗くて地味なストーリーなんですが、この作品のテーマ自体は今の時代にも全くもって有効なものなので、何とか日本でも普通にDVDで楽しめるようになってほしいです。
なお余談ですが、良く比較される「
ブラジル」にも出ていた「書類を送付する通信管」。これって80年代当時の未来のイメージなんですかね?官僚オフィスのイメージも両映画はそっくりなんですよ。全く同じ機械が両方の映画に出ていて、面白かったです。
私も一度観て忘れられず録画を何度も見ました。とても素敵なドラキュラストーリーです。最後に恋が成就した、その後の二人も気になりますが…。ハンサムな若い吸血鬼ではないですが、ナイスミドルの紳士で渋く、かつキュートな伯爵さまです。こんな素敵な彼から思われたら、世の女性たちはみんな吸血鬼になっちゃいますよ。
ぜひDVD化をお願いします!(あとノーカット再放送も♪)
まずはじめに、ゴールドスタインという、敵指導者を、集会で皆で罵倒するシーンが印象的である。その後は、抑揚なく、ストーリーは進む。小説の、荒廃したイギリスの世界観が、よく出ていると思う。
ただ、小説を読んで感じることのできる、未来社会の巧妙な政治形態、支配体系の構図などを読み取ることはできず、小説と伴わせて鑑賞することをお勧めします。