主に内容は、題名の通りで、誰もが知っている公文式の教室なのだが、丹念に一つ一つ取材をした結果、大変興味深い内容となっている。というのも
香港やイギリスや離島や福島でもそれぞれ独自の事情や環境があるのは当たり前だが、公文式は、いちいちスタイルを変えたりしていないにもかかわらず、むしろ不思議なほどとても馴染んでいる。そしてそれは子供の教育に大きな役割を果たしていることがわかる。
普遍的な教育とは?現状の小学校でよいのか? と考え直すきっかけとなった。
内容で特筆に値するのは、先生方の熱意だろう。子供がわからなくても、教えずにヒントのみをあたえるが、自分で「気づき」ができるまで、常に工夫をし、自らがわかるまでは絶対に帰らせない。
公文の効用としては今後の人生の学習習慣だったり、自分への自信だったりするという筆者の分析も、多々の取材があってのことだろう。
次作があるのなら、熱心で熱血な教師が公文には多いということから、ぜひ公文式教師のモチベーションの源を探って頂きたい。