ワインの著作権の絡みで難しいと言われていましたが、本放送から7年経ってようやくのDVD化!時代の話題・ファッション・メイクを追っていないせいか、今観ても全く違和感はありません。
一番の魅力はやはり主人公。
稲垣吾郎の「クールでナルシスト」というパブリックイメージを逆手に取ったキャラクター設定が絶妙です(原作の漫画とは微妙に違います)。本当にはまり役で、監督が「役と役者の幸運な出会い」と言うのも頷けます。気品と存在感とに溢れた魅力溢れる佐竹城にぐいぐい引き込まれます。
また、映像がとにかく素晴らしいです。佐竹城の静止画像的な美しさは、ばたばたと人間くさい登場人物たちの中で彼一人は超然とした神のような存在であることを象徴的に表しているのではないでしょうか。
屋外の映像も凝っていて、ワイン畑はもちろん、普通のビジネス街や並木道まで、クラシカルで趣のある映像となっていました。
脚本・出演者・演出・音楽、全ての完成度が高く、最後まで楽しめます。