デジモン作品でも有名な歌手、和田光司さんにとって3rdアルバムであり、ミニアルバムとしては初の作品。デジモンシリーズからのデビューから10年!のどの手術のためおよそ2年の活動休止を得ての復帰。復帰後もライブ活動を中心に活躍し、ついに8/1に発売。
デジモンという枠組みを超えた独自の音楽センス。ひとつひとつの歌詞、言葉が心に直接響く歌の数々。ぜひ聞いてもらいたい一枚です。ちなみに私のおすすめは「bravery」です。
本書上巻の帯には「超野心的ホラー小説最終形!」という惹句があるけれども、ホラー風味はプロローグの部分だけで、骨格としては完全にSFのジャンルだろう。
鈴木光司の代表作である「リング」は純粋ホラーだったが、オカルトのまま終わらせるのに著者が納得いかなかったものか、「らせん」になって無理矢理科学的な説明付けをしようとこねくり回し、「ループ」に至っては遂にバーチャルな世界に行ってしまい、物語が破綻してしまったと思う。本作の場合、これ一本で「リング」シリーズを一巡しているなというのが、読後の率直な印象だった。
アイデアはいい。エピローグのどんでんの返し方も、意表を付いている。でもSFというにはストーリーテリングが今ひとつで、とても星5つは出せないな。結局科学的な素材を説明するのに汲々として登場人物を魅力的に描けていないのが敗因じゃないだろうか? ネタパラシになってしまうので、抽象的な書き方しかできずにもどかしいけれども(内容はレビューの
タイトルに尽きる)、決して傑作と呼べるような作品ではない。「リング」を初めて読んだときの驚きは、遠い過去になってしまった。