自然破壊、蹂躙されゆく森、海の精霊たち、なにが人間か。ひとも、生命リング調和の一環ではないか、報復あるべきは人間、などとおもいつつも、楽しく読んでいます。パニック映画の世界でしょうか。
最後には感涙、感動の山岳冒険警察小説。主人公の星野夏実は被災地での経験で心に深い傷を負い、ボーダーコリーのメイと共に南アルプス山岳救助隊で任務に就くことになる…主人公が心に深い傷を負ったのは共感覚の持ち主ゆえ…
星野夏実が山岳救助隊の中で揉まれながら成長し、次第に山の仲間と打ち解けていく過程が南アルプスの自然の描写と共に見事に描かれている。
樋口明雄が描く山岳小説は兎に角面白い。自然を愛するがゆえなのか山の描写から心に強く伝わって来るものがある。初期の『狼は瞑らない』『光の山脈』『男たちの十字架』も素晴らしい山岳小説であり、日本冒険小説協会大賞を受賞した『約束の地』も素晴らしいが、この作品も一連の作品に勝るとも劣らない傑作である。
かつて一世を風靡していたファミコン冒険ゲームブックシリーズの中でも初の「上・下2巻組」で発売されたのがこれです。
人気ゲーム「
ドラゴンクエスト2〜悪霊の神々〜」をゲームブックの題材としています。
先行発売の「
ドラゴンクエスト」の続編として前作から約100年後の世界で、世界を破滅へと導く闇の神官・ハーゴンを
伝説の勇者・ロトの子孫に当たる3国家の王子・王女が討伐していきます。
上・下巻構成でそれなりに頑張って作ってはいるものの、後に発売されたエニックス版と比したら
「天と地の出来の差」があります。
エニックス版をやってしまったら敢えてやる必要性はないです。