卒後5年目でアメリカ臨床留学をトライした長浜先生の体験記。
聖路加研修からアメリカ
医師免許取得、マッチング合格までが時系列に沿って書かれています。
癖のない書き方で、非常に読みやすく、医師から学生まで広く読める本だと思います。
聖路加国際病院での研修時代から始まります。
研修を終え、アメリカ臨床留学を決意。そこに至るまでの葛藤。
決して順風満帆ではなかったUSMLEのステップ1、ステップ2、TOEFL受験。
仕事を一旦やめて受験勉強に専念したため、受験生特有の追い込まれた心境が非常に生々しく描かれています。
そしてクリニカルリサーチ、マッチング。
ただ、全体を通して文章の連続なので、写真など多ければもっと臨場感を出せたかもしれません。
『言うは易く、行うは難し』
この本を読めば読者はそれを痛感するのではないでしょうか。
多忙の中、この本を書いて下さった長浜先生に感謝します。非常にエキサイティングな体験記だと思います。
魔界都市
新宿シリーズ愛読者です。小説版のイラスト担当している方にまったく思い入れがないので、小畑先生がイラスト担当して、熱心なファンにバッシングされていた時も、小畑先生、絵が綺麗でいいじゃない、と思っていました。
菊地先生の美麗キャラを、イラストにするだけでも難しいうえ、熱烈ファンからのバッシングもあるため、漫画にするなんて無理だろうと思っていたのですが、先日、この漫画の存在を知りました。
これは本当に、あのメフィストなのだろうかと、一瞬疑ってしまったくらいです。でも、表紙絵を見れば、疑いようもなく、あのメフィストでした。こんな黒髪長髪美形な魔界医師、他に居るはずがありません。
よくコミック化したなぁと驚きました。あのメフィストを。
菊地先生の作品をコミック化した作品で、いいなぁと思えるものが特になかったので、今回も期待せずに購入しました。
表紙絵の美麗さにダマされるパターンが多いので、ダマされる覚悟をしていましたが、中身も綺麗で、いい意味で裏切られました。
効果音がたまにミスマッチだなぁと思う箇所があったり、夜香が若いホスト風でちょっとイメージ違うなと思ったり、人形娘の目が大きすぎじゃないかと思ったり、意図がわからないコマがあったり、読みづらい画面構成だったりと、不満はちょいちょいありました。
そしてやはり、小説を読んで培ってきたイメージとの違和感もありますが、美しいメフィスト先生を拝むことができて、概ね満足しました。
イラストとして見栄えのある絵柄であって、漫画として凄く読みやすい作品、というわけではありませんが、迷わず2巻を予約しました。この先の展開も気になります。できれば長く、ズルズルと連載していただきたいです。原作未読の友人に読ませたところ、「絵柄が綺麗でいい。先が気になる」との評価でした。原作を知らない人でも、とっつきやすい漫画ということではないでしょうか。
私は霜月先生の描く、秋せつら、是非拝見してみたいと希望しております。
この漫画をきっかけに、原作未読の方にも原作を読んでいただけたら、と思います。クセのあるメフィスト医師と、その想いを一心に受けて迷惑している秋せつらの、ほど良い距離感がクセになること請け合いです。